[文豪ストレイドッグス] 未完成の短編集

[中原中也]　遊園地とか行った事ねェ。<No.4> ページ48

『わぁ、キレー･･････』

「おー」

高い所から見た街の景色は、凄く綺麗で。

宝石の様に光る街並みに心踊らせる夜8時。

いつの間にか辺りは暗くなっていて。

中也がそろそろ帰って来い、という森さんの電話を受けた為、最後に此＿＿＿＿観覧車に乗ることにした。

『中也、本当に今日は有り難う』

「べ、別に･･････此方は命令だからしてやッてるだけだ」

向かい側に座る中也は、少し顔を赤らめふいっ、と目線をそらす。

嗚呼、今日が終わる。

こんなに愉しくて、嬉しくて･･････最初からこの組織に入っておけば良かった。

森さんにエリスちゃん、芥川さん、樋口さんも。

それと、中也。

こんなに愛おしい。好き。

『っあぁ･･････』

また迎えが来る。

中也が何度撃退しても。

それが哀しくて、私は涙を流した。

不意にゴンドラが揺れ、私は暖かいモノに包まれた。

『中也ぁっ･･････』

「泣いてんじゃねェよ、A」

初めて名前を呼んでくれた、その声に。

私は更に涙を誘われて。

『中也ぁっ、私、未だ此処に居たいよ･･････!!』

「･･････俺も、」

『え?』

私は顔を上げた。

「俺も、手前と一緒に居てェ

好きだ、A

ポートマフィア(此処)に残らせるからには、手前を守る･･････俺がな」

ふっ、と不敵な笑みを溢して。

私達は、何度も唇を重ね合わせた。



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中也を書くと長くなってしまいますね･････3日間に渡り、有り難う御座いました!!

後書きと御知らせと宣伝。→←[中原中也]　遊園地とか行った事ねェ。<No.3>

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