[文豪ストレイドッグス] 未完成の短編集

BREAK TIME 2ー3 {シンデレラを演ってみよう!!} ページ31

城に入る前に、変な人に会った。

「やあやあ其処のお嬢さん、此方の檸檬は如何かな?」

『うわ、面倒臭い奴現れた』

こういう奴には、太宰さんをけしかけよう。

すると案の定、面倒臭い人は何処かへ行った。

(面倒臭い人、此処で出番終了)

「なッ、A、来たのかい!?

駄目と言ッたじゃないか!!」

「愛しのAや、私の言うことを聞けないのかえ?(寂しげ」

「危ないわ、こんな所っ!!

早くAは逃げなさいっ!!」

御姉様達が何か言ってくる。

『ご、御免なさい･･････』

矢っ張り、此処は私に不釣り合いだったんだ。

そう思って帰ろうとする、A。

するといきなり、

「おいおい御姉さん方ァ、人聞きの悪い事言ッて貰ッちゃ困るぜ?」

「っ、王子、其のような事は一言も･･････」

『王子っ!?』

其処に居たのは、第1王子の中也。

「おい手前、踊んぞ」

『え、でも私、』

「いいから来い」

そう言って、私の腕をぐいっ、と引っ張る中也王子。

『わ、ちょっ』

私は抵抗する間も無く、中也王子の胸に飛び込む。

それを待っていたかの様に、オーケストラが演奏を開始する。

是の時間は、私にとって初めての事ばかりだった。

自分の為だけにオーケストラに演奏して貰う事。

誰かと一緒に舞踏会で踊る事。

途中で良いなぁって言いながら入ってくる馬を見たこと。
(それは勿論、もう一匹の馬が回収した)

そして、踊ってる相手に「何だよ、此」と連呼される事。

『五月っ繩いですね、私だって分かんないですよ』

「手前に敬語使われると腹立つ」

『何でですか!?』

「や・め・ろ」

『はいはい』

こんな会話も初めてだった。


現在23:50。

おーうちに帰らなきゃヤバイ。

って事でそろそろお家に帰r

「おい、一寸待てコラ」

大事な事を忘れてた。

是の人、何かも分からずにずっと踊ってたんだよね!!

Aはどうしようか、と考えました。

ってか、その前に帰ろう。

『一寸、一回帰るから!!

お願いだから離してくれ!!』

「おい手前絶対ェだぞ、おい」

『分かったって!!』

Aは夜空の下、二匹と帰っていきました。

「必ず待ってろ、A!

･･････手前を俺が迎えに行くまで･･････な」

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