第十九話 ページ27
Aside
A「…うわぁっ!?まさか、もう夕方っ?」
私は、煌牙さんの家を出て直ぐ、茜色に染まって行く空を見上げて大声を出していた。
(穏月さんが淹れたお茶を飲んでたら、時間忘れてのんびりしてた…)
失敗したー…!そう思って、額に手をつく。葵には休んで良いと言われたけれど、まさか丸一日抜けるとは思っていなかっただろう。
(何より…私、自分で早く帰るって言ってたよね、、)
自分の行動に情けなさを感じながらも、私はリアンへ走り出した。
A「〜っ、此処で悩んでも仕方ない!_とにかく!早くリアンに帰らないと」
周りが怪訝そうに私を見るほど、大声でそう言った後に。
A「た…、只今…戻りました〜…」
全力疾走で走ってきたために
乱れた呼吸を整えながら、リアンのドアノブに手を掛けた。
葵「えっ…ちょっと!大丈夫なの?しっかりしなよ、」
何処か慌てた様子で、葵が近寄って来る。
A「う、うん。それより…今日は丸一日ずっと任せちゃってごめんね、葵!!」
そう言って頭を下げる。すると、頭上で『…は?』と驚いたような声がした。見上げると、心底驚いた様子で葵が佇んでいた。
葵「あんた、何言ってんの?休んで良いって言ったんだし、別に走って帰ってこなくても…」
溜め息をつきながらも、手巾を差しだしてくれる。
A「葵、有難う…」
その時、ふと視線を感じで顔を上げた。
A「結楽さん!い、居たんですね!」
(まさか_今までの茶番見られてた…?)
テーブルに頬杖をつき、カステラを前に私を見て微笑んでいる結楽さんに苦笑いすると。
結楽「ふふ、おぬしはいつ見ても飽きぬ…今日も待っていて良かったの。」
A「え?待ってた…んですか?」
葵「お昼辺りからずっとAを待ってたよ、もう少しでリアンの甘味食べ尽くしそうになってたけど」
(えぇ!そんな前から?何か用だったのかな?)
A「えっと、すみません!お約束、してましたっけ?」
結楽「いや、そうではないのじゃが…ここの所、私の所に来なくなったからの。おぬしが来てくれぬと、寂しいのじゃ」
その瞬間、ボッと頬が熱くなった。そんな私を見透かしてか、『駄目か?』そう言って小首を傾げる結楽さんに、ただ首を振るしか無かったのだった。
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霧ノ華. 鈴雫. 姫鶴桜夜(プロフ) - もしかしたら配信されなくてもやるかもですが…そのために早く完結しないとですね〜、頑張りまっす(*ゝω・*)ノ (2019年5月16日 8時) (レス) id: 8850fd4bbb (このIDを非表示/違反報告)
霧ノ華. 鈴雫. 姫鶴桜夜(プロフ) - つぐさんさん» つぐさん、初めまして〜(@^▽^@)読んで下さって有難う御座いますっ。゜(゜´Д`゜)゜。 つぐさんは葵ちゃんが好きなんですね!私も〜!なんて言ってる場合じゃないですね!私的には、暮ストーリーが全部配信されたらしようかな?って感じです! (2019年5月16日 8時) (レス) id: 8850fd4bbb (このIDを非表示/違反報告)
つぐさん - 結楽さああん!はじめまして!あや恋を最近知ったので来ました!私的には葵ですかね。暮のメンバーは書くご予定ありますか? (2019年5月15日 22時) (レス) id: a9c0a6f540 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - あ"あ"あ"ぁ"…ゆらちゃーん!切ないよぉ〜…(`;ω;´) (2019年5月4日 22時) (レス) id: 87136d049a (このIDを非表示/違反報告)
姫鶴仍娜(プロフ) - 零さん» いえいえ〜(*・ω・人・ω・)私も結楽落ち書いてみたかったので〜!頑張ります(*ゝω・*)ノ (2019年4月8日 13時) (レス) id: 8850fd4bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴雫 | 作成日時:2019年3月17日 12時