検索窓
今日:22 hit、昨日:1 hit、合計:26,657 hit

第十九話 ページ27

Aside

A「…うわぁっ!?まさか、もう夕方っ?」

私は、煌牙さんの家を出て直ぐ、茜色に染まって行く空を見上げて大声を出していた。
(穏月さんが淹れたお茶を飲んでたら、時間忘れてのんびりしてた…)
失敗したー…!そう思って、額に手をつく。葵には休んで良いと言われたけれど、まさか丸一日抜けるとは思っていなかっただろう。
(何より…私、自分で早く帰るって言ってたよね、、)
自分の行動に情けなさを感じながらも、私はリアンへ走り出した。

A「〜っ、此処で悩んでも仕方ない!_とにかく!早くリアンに帰らないと」

周りが怪訝そうに私を見るほど、大声でそう言った後に。




A「た…、只今…戻りました〜…」

全力疾走で走ってきたために
乱れた呼吸を整えながら、リアンのドアノブに手を掛けた。

葵「えっ…ちょっと!大丈夫なの?しっかりしなよ、」

何処か慌てた様子で、葵が近寄って来る。

A「う、うん。それより…今日は丸一日ずっと任せちゃってごめんね、葵!!」

そう言って頭を下げる。すると、頭上で『…は?』と驚いたような声がした。見上げると、心底驚いた様子で葵が佇んでいた。

葵「あんた、何言ってんの?休んで良いって言ったんだし、別に走って帰ってこなくても…」

溜め息をつきながらも、手巾を差しだしてくれる。

A「葵、有難う…」

その時、ふと視線を感じで顔を上げた。

A「結楽さん!い、居たんですね!」

(まさか_今までの茶番見られてた…?)
テーブルに頬杖をつき、カステラを前に私を見て微笑んでいる結楽さんに苦笑いすると。

結楽「ふふ、おぬしはいつ見ても飽きぬ…今日も待っていて良かったの。」

A「え?待ってた…んですか?」

葵「お昼辺りからずっとAを待ってたよ、もう少しでリアンの甘味食べ尽くしそうになってたけど」

(えぇ!そんな前から?何か用だったのかな?)

A「えっと、すみません!お約束、してましたっけ?」

結楽「いや、そうではないのじゃが…ここの所、私の所に来なくなったからの。おぬしが来てくれぬと、寂しいのじゃ」

その瞬間、ボッと頬が熱くなった。そんな私を見透かしてか、『駄目か?』そう言って小首を傾げる結楽さんに、ただ首を振るしか無かったのだった。

第二十話&お知らせ→←*作者から**



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
45人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

霧ノ華. 鈴雫. 姫鶴桜夜(プロフ) - もしかしたら配信されなくてもやるかもですが…そのために早く完結しないとですね〜、頑張りまっす(*ゝω・*)ノ (2019年5月16日 8時) (レス) id: 8850fd4bbb (このIDを非表示/違反報告)
霧ノ華. 鈴雫. 姫鶴桜夜(プロフ) - つぐさんさん» つぐさん、初めまして〜(@^▽^@)読んで下さって有難う御座いますっ。゜(゜´Д`゜)゜。 つぐさんは葵ちゃんが好きなんですね!私も〜!なんて言ってる場合じゃないですね!私的には、暮ストーリーが全部配信されたらしようかな?って感じです! (2019年5月16日 8時) (レス) id: 8850fd4bbb (このIDを非表示/違反報告)
つぐさん - 結楽さああん!はじめまして!あや恋を最近知ったので来ました!私的には葵ですかね。暮のメンバーは書くご予定ありますか? (2019年5月15日 22時) (レス) id: a9c0a6f540 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あ"あ"あ"ぁ"…ゆらちゃーん!切ないよぉ〜…(`;ω;´) (2019年5月4日 22時) (レス) id: 87136d049a (このIDを非表示/違反報告)
姫鶴仍娜(プロフ) - 零さん» いえいえ〜(*・ω・人・ω・)私も結楽落ち書いてみたかったので〜!頑張ります(*ゝω・*)ノ (2019年4月8日 13時) (レス) id: 8850fd4bbb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鈴雫 | 作成日時:2019年3月17日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。