第十八話 ページ25
煌牙side
穏月「煌牙様。案内どうも有難う御座います。……気になるなら、見に行ってみてはいかがですか？」
はあ、そう息をついて首を振る穏月。
(やっぱり、バレたか…)
さっきから、藤一郎にAがからかわれていないか、気になってちらちらと後ろを見ていたからだろう。穏月にはお見通しだったようだ。
煌牙「まあ…そうなんだけどな。」
穏月「私はお茶を淹れたら直ぐに戻りますので。藤一郎様のあの目は、からかうための良い相手を見付けたような目でしたから…」
『お願いしても、宜しいですか？』ふっと微笑んだ穏月は直ぐに、お茶の準備に取りかかってしまった。
＿＿＿＿＿ガラッ
音を立てて障子が動く。そして、中を覗いた。すると、案の定ニヤニヤと妖しげな笑みを浮かべてAの横に座る藤一郎と、驚いているような、少し青ざめているようなAの姿が目に入る。
(また何か、嘘を吹き込んだのか…。本当、妖狐ってのは騙すのが美味いな)
煌牙「おい、どうした？…藤一郎から何か言われたのか？」
近付くと、『えっと…､､』そう言い辛そうに視線を彷徨わせた後、ゆっくりと口を開いた。
A「と、藤一郎さんが、煌牙さんにいつ取って喰われるか判らないと…」
『違いますよね？』確かめるように俺の顔を覗き込むA。
(何だ、そんなことか)
と言うか、そんなバレバレの嘘に騙されるAの方も心配になってくる。
煌牙「ああ。違えよ。…藤一郎、あんまりAを苛めるんじゃねえぞ？」
ははは、そう笑ってAに答えた。そう言った瞬間、菫色の髪を揺らして、安心したようにAが笑う。
＿何故か、その笑顔に俺は目が反らせなくなった。
藤一郎「まあ、騙すのは妖狐の性だから仕方ないよね。でも、騙し甲斐の無い人に興味はないよ。君は…合格って所かな？」
そんないつも通りの会話にハッと顔を上げる。そして、会話の中に入っていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霧ノ華. 鈴雫. 姫鶴桜夜(プロフ) - もしかしたら配信されなくてもやるかもですが…そのために早く完結しないとですね〜、頑張りまっす(*ゝω・*)ノ (2019年5月16日 8時) (
レス) id: 8850fd4bbb (このIDを非表示/違反報告)
霧ノ華. 鈴雫. 姫鶴桜夜(プロフ) - つぐさんさん» つぐさん、初めまして〜(@^▽^@)読んで下さって有難う御座いますっ。゜(゜´Д｀゜)゜。 つぐさんは葵ちゃんが好きなんですね！私も〜！なんて言ってる場合じゃないですね！私的には、暮ストーリーが全部配信されたらしようかな？って感じです！ (2019年5月16日 8時) (レス) id: 8850fd4bbb (このIDを非表示/違反報告)
つぐさん - 結楽さああん！はじめまして！あや恋を最近知ったので来ました！私的には葵ですかね。暮のメンバーは書くご予定ありますか？ (2019年5月15日 22時) (レス) id: a9c0a6f540 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - あ"あ"あ"ぁ"…ゆらちゃーん！切ないよぉ〜…(｀；ω；´) (2019年5月4日 22時) (レス) id: 87136d049a (このIDを非表示/違反報告)
姫鶴仍娜(プロフ) - 零さん» いえいえ〜(*･ω･人･ω･)私も結楽落ち書いてみたかったので〜！頑張ります(*ゝω・*)ノ (2019年4月8日 13時) (レス) id: 8850fd4bbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鈴雫 | 作成日時：2019年3月17日 12時
