恋─前世から繋がる想い─

第十一話 ページ16

Aside
結楽「此処が、神隠神社じゃ。疲れたじゃろう？中で少し休むとするかの。」

A「あ、有難う御座います！」

促されて中に入ると、明るい日が差し込み、優しく輝いていた。思わず立ち止まっていると、

楽久「へぇ、お前が何のあやかしか判らないっていう不思議な女？」

凛とした声がして振り返る。改めてよく見てみるとそれは結楽さんに似た顔立ちの少年だった。
(紫色の瞳、透き通るように白くて綺麗な髪…)
そっくりだけれど、何処かが違い、結楽さんのようにゆったりとした穏やかな雰囲気ではなく、凛としてはっきりとした雰囲気を纏っている。

結楽「ああ、こやつは楽久、私の弟じゃ。いつもは帝都でからくり技師をしておる。困ったことが有ったら何でも聞くと良い。色々と知っているからの。」

後ろからひょっこりと顔を出した結楽さんが、戸惑っていた私に説明をしてくれた。

A「楽久さん、宜しく御願いします」

笑ってそう言う。

楽久「…兄上がそう言うなら、困った時は相談くらいなら聞いてやっても良いよ。」

(な、何か背が小さくて子どもっぽい分、より態度が大きく見えてくる…)
結楽さんとの決定的な違いを見たような気がして、私は軽く苦笑した後、

A「有難う御座います…」

と付け加えた。

第十二話→←お詫びです…!!!

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