第59話 ページ10
増田さんがいなくなって
1週間。
慣れた。
気にしてない。
なんて言えない自分が嫌い。
なんだか心が空洞になったみたいで
たった3ヶ月が
どれだけ大きいものだったのかと
思い知らさせる。
けど
だからと言って
増田さんを許したわけじゃない。
「______あんなやつ大っ嫌いだし…」
ほんとに？
そうなの？
増田さんが嫌いなの？
うん。嫌いだ。
.
.
.
お昼休みになって
ほとんどの社員が外の店にお昼を食べに行った。
す、少な……笑。
まあみなさんは新人じゃないから
私なんかよりお金があるのだと思いますはい。
私のお昼はコンビニのパン。
「コ、コンビニのパンだって十分おいし___」
オフィスのドアが開いて
40代くらいの女性が入って来た。
「___こんにちは。
何かご用でございましょうか？」
私が立ち上がって駆け寄ると
女性は微笑みながら答えた。
『貴久くん___いらっしゃいますか……？』
「___貴久ですか。」
え、待って。誰だろう。笑
私、他の社員さん達の名前全然わからないから…
「その人の名字ってご存知ですか？」
『増田くんって言うんですけれど……』
久しぶりに聞いた名前。
ふわりと風が吹いたような感覚がして。
貴久______っていうんだ。
あの人の下の名前。
「あ、増田さんは1週間ほど前に浜岡支部へ移ってしまわれまして___
申し訳ございません。
何か伝言があればお伝えしますので……」
なに言ってんの私ってば。
___ちょっとなに言って……
増田さんに伝えに行けるわけないじゃん…
『あ____では……。
娘のことを最後まで守ってくれてありがとう。
最後まであの子の希望であってくれてありがとう。
そして
お葬式に呼ぶことができなくてごめんなさい。
と、お伝えください。』
女性は悲しそうな
でもなんだか優しい笑顔で言った。
「おそう……しきですか____。」
『ええ。貴久くんは____』
.
.
女性の口から聞いたそのお話は
あまりにも衝撃すぎた。
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るるぱ(プロフ) - みなさんコメントありがとうございます!!((嬉し泣き。笑 書かせていただきますね♪ ゆるりとお待ちください！ (2017年7月10日 21時) (
レス) id: fd0583ef46 (このIDを非表示/違反報告)
みのり(プロフ) - 気になります！！是非書いていただきたいです！！ (2017年7月10日 16時) (レス) id: 9eb29375b6 (このIDを非表示/違反報告)
はなちゃん(プロフ) - 2人のその後すごい気になります！ (2017年7月10日 15時) (レス) id: 8c79653b86 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - めっちゃ気になります！ (2017年7月10日 9時) (レス) id: e1bc287d7d (このIDを非表示/違反報告)
唯莉(プロフ) - その後みたいです！ (2017年7月9日 22時) (レス) id: ac886668d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るるぱ | 作成日時：2017年4月4日 9時
