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第42話 ページ42

貴久side






電話の奥で聞こえたのは








夏恋の声だった。





小早川 夏恋。




中学生で出会って




付き合って




高校卒業とともに




お互い了承の上で別れた少女。









.









.









「はい、もしもし。増田です。」







夏「たか……ひさ?


久しぶり…病状が悪化しちゃって___」



そのあまりにも弱々しい声を聞いて



最後まで聞かずに言ってしまった。





「夏恋____…?!分かった。今行く。」



夏「うん___ま…ってるね。」









そう。



夏恋は出会った時から体が弱かった。



体育の授業にはいつも出られなくて



だから色白だった。



そんな弱い体なのに



夏の蒸し暑い体育館での、俺のバスケの試合にはいつも来てくれた。







好き___だった。



けれど年を追うごとに


夏恋の病気は悪くなってしまい、


別れるときにはもう


病院に寝たきりだった。








夏「貴久…。このまま私と付き合ってたら、貴久の将来がダメになっちゃう。

お願い___貴久には絶対に


私なんかよりも ずっと幸せな人生を


歩んで欲しいの。


だから……


別れてください。」



何も言えなかった。


絶対に守り抜くと決意していたのに





目の前から消えようとしている


恋。









でも


夏恋の分まで全力で


幸福な人生を歩んだ方が


夏恋の願いを叶えられるただ1つのことだと


そう思ったのも事実だった。









.









.









増「分かった___。けど、何かあったら絶対呼べよ。」



夏恋の目は潤んでいた。



夏「うん…。もう行って。悲しくなるから。」









.







あれ以来


夏恋とは連絡が途絶えていた。


それが


まさか今日会いに行くなんて。









ただ必死で病院へと走った。

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るるぱ(プロフ) - えまさん» ありがとうございます!!!泣泣泣 頑張りますねッ!!体のことまで気遣ってくださって嬉しいです(TT) (2017年4月1日 20時) (レス) id: fd0583ef46 (このIDを非表示/違反報告)
えま - 一年耐えれば素敵なJKになれるはず!体を壊さないで下さい(o^^o) (2017年3月30日 11時) (レス) id: e2433aa4cf (このIDを非表示/違反報告)
るるぱ(プロフ) - シゲパーナさん» こんにちは!!応援ありがとうございます!!!だ、大好きだなんて___(//∇//)嬉しいです!!頑張りますね♪ (2017年3月29日 17時) (レス) id: fd0583ef46 (このIDを非表示/違反報告)
るるぱ(プロフ) - 慶。さん» こんにちは!!応援ありがとうございます泣。大学ですか…大変ですね(>_<)汗!!はい!!お互い頑張りましょう!! (2017年3月29日 17時) (レス) id: fd0583ef46 (このIDを非表示/違反報告)
シゲパーナ - こんにちは!受験大変だと思いますが頑張って下さい!応援してます!大好きです! (2017年3月28日 23時) (レス) id: b7d6564992 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るるぱ | 作成日時:2017年3月8日 20時

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