【刀剣乱舞】強い子弱い子、幼い子。

わらべとやげん2 ページ5

ちちさまがお部屋に帰ってくると、あかりの火が消され、後兄弟様は眠りについていく。

私も、自身のふとんはいり、ぎゅ、とおもいっきりめをつむった。

よるはきらいだ。

眠ると、いつも、いつも、あの声が聞こえる。

　おそろしい おそろしい

　ころせ ころせ

お前は生まれてはならぬ存在なのだ。
　
頭の中でいつまでもいつまでも響くこえ。

怖い。

いつから、こんな夢、みるようになってしまったんだろう……？


「A。」

ふとよばれた名前。
その声は、薬研様のものだ。

ゆっくりとまぶたをあげ、目を凝らすと、薬研様は、何かをおもちになっていた。

「これ、Aのだろ？落ちてたぞ。」
『、あ…』

薬研様に渡されたもの。
それは

「Aがかいたんだんだろ？」

私があのとき、ちちさまにわたそうとしていた、家族さんにんでわらいあう私がかいた絵だった。

私はそれを受けとると、ギュッと優しく絵をだきしめる。

けっきょく、わたせなかったなあ…

すると薬研様はそれにきづいたのか、明日でも遅くないさ、とわらいかけ、あたまをなでてくださった。




そのてはすこし、ちちさまににていた。

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