【刀剣乱舞】強い子弱い子、幼い子。

終演(大和守) ページ23

手をおいたのは……………


大和守、安定様だった。

大和守様は、泣きそうな瞳で、私を見ている。

『大和、守……様。』

「っ、生きてて……よかった……っ」

その言葉に、私は泣きそうになる。

「沖田くんも、加州もっ、…みんな、みんな、僕を……おいてく、んだ。
もう、嫌だよ……。たのむから……。」

ポロポロ、流れ落ちていく涙は、とてもきれいで。

当たりの邪気を、まるで浄化していくかのようで。

私の目からは、同じように、涙が溢れていた。

『ううっ……大和、守様ぁ……っ、私も、おいてかれるのは、やだよ……なのに…………』


ごめんなさい。

ごめんなさい。

貴方から、また、奪ってしまった。

すべて、すべて、私のせいだ。


どうか、私を責めてください。
どうか、私を恨んでください。
お願いだから………

「でも、Aは、生きて、くれてた、じゃん。今、僕と一緒にいてくれてる、じゃん。」

あの刀みたいに嬉しそうに、笑わないで。

「生きて、くれて、ありがとう。」

それは、こちらの言葉なのに。

「………おねがい、一緒に、生きよう?」

私の欲しい言葉を、与えないで。


こくりと私が頷くと、唇には、柔らかく、温かい感触がした。


……所詮、私は、弱い子なのだ。


＿＿＿＿＿哀れや 哀れや。

あわれなやや子は。

いつしか神に、さらわれてしまった。


あたまのなかで、響く声。

………それでも私は、幸せだから。


強い子弱い子、幼い子


終

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