51話 ページ48
「
つまり。こう言うことだ。
労働階級の女で学校に行ってない上、ついこの間まで夜の歌姫。
となれば、生活の
「どう？世を
「ダメ」
にっこり、不採用。
「どうして！」
適材だと思うのに！
「シスター見習いとして潜入するのなら別の人材を用意する。君はおとなしく僕に捕らわれていて」
「そんなこと聞いてない！どうして他の人は良くて私はダメなのか、理由を言って！！」
「気に入らないから。」
「は？」
キニイラナイカラ？
何が？？
「ルイス、部屋に鍵をして閉じ込めておいてくれるかな」
「わかりました」
「え？！ちょっ！本当に？私はだめで、今のウィルの意見はOKなの？！」
ぶうぶう文句を言いながら、Aはルイスに連行されていった。
いつも通りの会議に戻ったところで、ウィリアムは、ボンドに視線を向けた。
「男性の君に頼めることではないけれど」
「ええ、私の出番ね」
ぐいっと、乱暴に被っていたかつらを脱ぐと、豊満なブロンドヘアが背中一杯に広がった。
そこに現れたのは、美青年ではなく絶世の美女。
「じゃあ、行ってくるわ」
人が少なくなった会議室。
壁に寄りかかったままのモランは、広げられたロンドンの地図を睨んだ。
フレッドが発見された場所。
殺人があった場所。
殺人者が発見された場所。
それぞれにチェスの駒が置かれているが、新しくシスター・シシューがいる教会にも印のビショップ…僧正を意味する駒が置かれていた。
「これであの女が助かれば、詳しい状況がわかるんだがな」
パターソンは、モランの言葉に頷きながらも表情は暗い。
「あの女も組織の人間。そう簡単にはいくまい」
＊
レディは、腹部の痛みで目を覚ました。
あーーーー！もう、痛い！！
なんだっけ？
「起きたか」
何故寝起きにこの声を聞かなくてはいけないのか。
いやいやそちらを向くと、医者だというのにタバコをふかしたクロックがシャツをうでまくりしたスタイルで立っていた。
あーーー、そうだわ。
私、アルに会って…。
だったら、どうしてここにいるのがアルじゃないのかしら！
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ゆりあ(プロフ) - 一気読みしてしまう程素敵なお話、ありがとうございます！各キャラが光り、ロマンスと悲劇、そしてシャーロック・ホームズのシリーズ独特の空気感が本当にバランスがよく混ざっていて、1回だけの評価じゃ物足りないです。これからも楽しみにしています！ (2020年11月3日 9時) (
レス) id: 45a22d77c5 (このIDを非表示/違反報告)
may - 面白いです！ (2020年6月23日 12時) (レス) id: f06d3bd476 (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈(プロフ) - 面白くて最初から一気読みしました！オリジナルの要素が面白く、かつ世界観やキャラの雰囲気はそのままで、これから先もとっても楽しみです。星10を1回しか付けられないのが残念です。応援してます！ (2020年6月17日 21時) (レス) id: a9fe05af76 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - とても素敵なお話に一気に読んでしまいました。とても2人の行く末がきになります！お身体に十分気をつけて、頑張ってください。 (2020年4月4日 19時) (レス) id: e522c50a47 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ななしさん» ななし様へ ご指摘ありがとうございました。訂正しました。 (2020年3月31日 17時) (レス) id: 0f92dbd5b0 (このIDを非表示/違反報告)
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