74話 ページ24
少し考え込んでから。「すぐに帰ってくるね」と、言い残して出かけていった姉。
まだ、帰ってくるつもりなのか。
私だったら親より男を選ぶけど。
結局、一度家に戻り、試してみようという結論に達した。
未来はAのスマホを起動させた。
「あ、ダメだ。ロックされてるね。
ま。当たり前だけどね。
「本当に男の子のところにいるのかしら」
「さあ。でも、お姉ちゃんを1番にわかってるのは治君だと思うよ」
治にあったことがある圭子とは違い、達也はあからさまに眉をひそめた。
「あの不良娘！もういい！帰ってきても家に入れるな！！」
「あなた！」
「いい加減にしたら？」
そんなことを言われるとは思っていなかったのか、達也は不愉快そうに未来を睨み付けた。
「なに？」
「お父さんが想像している治君ってどういう人？女は取っ替え引っ替えで、取材費使って遊び歩いてるみたいな？」
自分で言っていて笑えるほど、治とはかけ離れた人物像だ。
「ちゃんとお姉ちゃんが言ってたじゃない。双子は朝から晩までバレー漬けで遊ぶ時間なんかないって。本当だと思うよ。日本代表って遊んでてなれるような甘ったるい世界なわけ？」
大体。と、未来は父親を睨み返した。
「どうして、お姉ちゃんを信じてあげないの？」
要領とか器用とかそういうものを全部母親のお腹の中に忘れて出てしまったんじゃないかと思うほど、
正直、バカなんじゃないかと思うほど正直にぶつかることしか出来なくて、影でこっそり泣いているのを何度も見てきた。あの姉には、生き辛い世の中だろう。
だから。
良かったと思う。
本人に言うつもりなんかサラサラないけど。
姉を理解してくれる男が現れて。
＊
そろそろ21時を回ろうとしている。
家に返すなら、タイムリミットだろう。
治が風呂に入っている間、侑が宿題をこなしていた。
んーーーー〜と、背伸びをした侑の視線の先には、気持ちよさそうに眠りこけているAがいた。
「おーい。そろそろ起きたらどうなんや。」
声をかけても、反応がないほど
「俺を無視するなんてエエご身分やな。」
ぶにーーーーっと頬をつついてみる。
「ほれ、起き。食ってまうで」
ちょっとでも身じろぎすれば、キスする程顔を近づけると、流石にぴくっと反応を見せた。
寝ぼけたように、ゆっくりまぶたが開いていく。
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飛燕(プロフ) - 更新が遅くなってすみませんでした (2019年5月30日 6時) (
レス) id: 0f92dbd5b0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか - 勉学頑張って下さいね、次の更新も楽しみに待ってます！ (2019年1月6日 20時) (レス) id: b3131cf386 (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - はい！更新頑張ってください！！！ (2018年10月8日 18時) (レス) id: 98b5dd73cd (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - 更新が遅れまして申し訳ありません。試験が続き、ばたついていましたが、引き続きよろしくお願いします！ (2018年10月6日 20時) (レス) id: 0f92dbd5b0 (このIDを非表示/違反報告)
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