53話 ページ3
「ここにおって。オトナはみつけられへん」
「奏君。LINEって・・・」
「しぃ。しゃべったらアカン。にいちゃんに、
むかえにきてもらうから、なかんで！」
しぃっと小さい手が口を押さえた。
言われるがまま、黙って奏を見ていると、器用に文字を打っていく。
私より早いかも･･･｡
「奏！どこや！でてきぃ！」
「奏君。お父さんが・・・」
「だいじょうぶや」
ピロン♪
「へんじきた！にいちゃん、ちかくまできとる！」
｢あ！待ち！！奏！！｣
｢A！待ちなさい！｣
姿を見せた二人は案の定、オトナ達に見つかってしまったが、奏は止まらない。
裏口に向かってぐんぐんスピードをあげていく。
小学生とはいえ、さすがに男の子。
は、速い！！
もうすぐ門というところで、見慣れた姿が目に飛び込んできた。
「A！！奏！」
勢いそのままに奏は双子に抱きついた。
「にいちゃん！おれ、ねぇちゃんのこと、ちゃぁあんとまもっといたで！かんしゃし！」
「奏〜！！流石、俺らが見込んだ男や！」
「愛しとるでー！奏！！」
「とうぜんや！」
きゃはは！
元気よく笑った奏を侑が抱き上げた横で、治がしっかりとAを抱きしめた。
「顔見せ。泣いとったんか。
治があんまり優しいので、照れ臭くて見ていられなくなったAは侑を見上げた。
すると右頬が紫に変色している。
「侑君？！ほっぺどうしたの？」
「サムに
「え！？乱暴はよくないよ。治君」
「せやで。にいちゃん。ぼーりょくふるうおとこはサイテーや！」
いきなりAと奏に責められた治は、バツが悪い。
「男には
「そんなん、きれいごとや。なぐられたらイタイ」
「せやせや！もっと言ったれ！奏！！いっ！」
ふざけているのか、本気で痛がっているのかくらいわかる。
「大丈夫！？侑君、こっち向いて。」
そっと顔を固定したAは、ハンカチで血が出ている口の
「
「おれ、ばんそーこあるで！」
はい！と出したのは、アニメキャラクターが描かれた絆創膏。
嫌そうな顔をする侑に、
「ぷっ。ホンマ、ええ仕事するなぁ。奏。カッコええで、ツム」
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飛燕(プロフ) - 更新が遅くなってすみませんでした (2019年5月30日 6時) (
レス) id: 0f92dbd5b0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか - 勉学頑張って下さいね、次の更新も楽しみに待ってます！ (2019年1月6日 20時) (レス) id: b3131cf386 (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - はい！更新頑張ってください！！！ (2018年10月8日 18時) (レス) id: 98b5dd73cd (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - 更新が遅れまして申し訳ありません。試験が続き、ばたついていましたが、引き続きよろしくお願いします！ (2018年10月6日 20時) (レス) id: 0f92dbd5b0 (このIDを非表示/違反報告)
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