-35-『ここで奴は、コイツに会ったことがあることに気が付いた』 ページ36
イヴとクルスはある廃ビルの中に逃げ込んでいた
急いだからかすごく汗をかいているクルス
「体力ないネエ」
「うわっ！？シスターっさん、いつ、の間に…」
「…こっちに来たのか、A」
「まあね」
ほっと息をつくクルスの顔には安堵の色が浮かんでいる
「はっ、はっ、…とりあえず、ここまで来れば…」
「……。まずいな…。あそこがかぎつけられたか……」
「二人とも、まだ安心するのは早い」
「えっ、？」「何だって！？」
瞬間、
「あったりィ〜☆でも遅かったかなあ？」
この場のピリピリした雰囲気とは違う、楽しそうな声が鼓膜に届いたと同時
「あ」
ドスドスドスと、
イヴの身体を、何かが貫いた
「イヴさん！！」
「……誰だ？」
Aが上の方を向いた
クルスもそれに慌てて見上げる
そこには
「イッツ・ア・マジ〜〜〜〜〜ック♪」
「！！」
空中に浮かぶ少年マジシャンの姿があった
「どこにも逃げ場はないよ。君達はこのボクに『狩られ』るんだ」
「そんな…もうひとりいたのか！！」
「もうひとり？なんだ、左天ももう来てるの？ボクの方が絶対先だと思ってたのに」
「(左天…さっきのヤツか？)」
すると、マジシャンは品定めでもするかのようにA、イヴ、クルスを見て
「……よく見たら解放軍のガキの方と、ちっちゃいシスターの方か。つまんなそうだな」
「「」」←イヴ＆クルス
「ぁ」←A
「？」
何という事でしょう、一瞬でシリアスな雰囲気がガラリとかわり、まるで、いつも何されても怒らず「仕方ないなぁ」なんて言って苦笑交じりに言うような、そう、滅多に怒らない人がブチ切れた時のような、そんな雰囲気にかわってしまいました
劇的before、after☆
いやー、少年マジシャン本当にすごい！！自分でわざわざ厄介な人を切れさせるなんて、自滅の極み！！自☆殺☆願☆望☆者★なんでしょうか？w
しかも、雰囲気を全く読めておりません！鈍感すぎで本当、本当っww
笑えない(';')
「ぉい…」
「ん？」
っと、ココでやっとAが話しかけてたことに気付く少年
「お前、さっき『ちっちゃいシスターの方か、つまんなそう』っつたか？」
「うん」
「「」」
即☆答
「そっかァ」
「？まあ、いいや。さあ、イリュージョンの始まりだよ」
そこでAは満面の笑みをそいつに向けた
「アッハッハッハ！！！死ぬ覚悟はできてるー？マジシャン君♪」
「」
ここで奴は、コイツと会ったことがあることに気が付いた
-36-『ブレイド、その理屈はおかしい気がするよ…』→←-34-『老いぼれジジイこと石山君だよ☆』
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作者名：軍時 | 作成日時：2015年3月25日 22時
