-26-『いつも通り、十字を切った』 ページ27
カフカの大技が当たり凄い勢いで遠くまでぶっ飛ばされるブレイド
それを見てカフカは高らかに笑っている
そして問う、それだけの斬糸をくらって生きていられるかと
「……終わりだな」
「…え！？そんな、仲間なんですよね！！？じゃあ、信じる位……」
「少年、自分でも自信が無いなら言うな。うるさい」
「で、でもっ…！」
「………はあ。大体ボクは誰が死んだとか、負けたとか言ってない。自分の憶測で勝手に他人を悪人に仕立て上げないでくれるかな」
「え……？」
「それに見てみなよ」
そう言ってブレイドがとばされた方向を指さすA
そっちを見て、クルスとカフカは固まった
ありえる筈が無いと思っていた
あれだけの攻撃を受けて立っていられる筈が無いのに
立っていられたとしても、ありえる筈が無い
それでもブレイドは立っていた
無傷で
そして一言、
「覚えた」
「な」
カフカはそれを知っているのか、目を見開いて驚いていた
クルスはそれをあり得ないと思ったのかカフカ同様驚いていた
だが、１番驚いているのはカフカだろう
それを知っているからこそ、といったところだろう
「何だって！？」
勝利は確定した
「こうか？」
ブレイドは能力の使い方を聞きながら攻撃しに行く
一方のカフカは呆然としていて反応が遅れているため、今更足掻いても間に合わないだろう
「まさか…貴様の能力は…「その通りだ」」
だからなのか、驚きつつもブレイドに能力の事を聞く
そしてブレイドは冥土の土産としてなのか、単にあまり興味が無いからなのかあっさりと返す
ブレイドの能力は、敵の能力を…
”テンペストスレッド”！！
『覚える能力(ｾﾞﾛ)！！』
カフカの技をそっくりそのまま返すブレイド
カフカは元が自身の能力を受けて、血を流し、変な声を上げながら飛んでいく
そして最後に…
(そうか…こいつは…私の糸を操作していたのではない。私の技に同じ技をぶつけ、相殺していたのだ…！！
しかし…『変身(ﾄﾞｯﾍﾟﾙｹﾞﾝｶﾞｰ)』…『覚える力(ｾﾞﾛ)』…
こっ…これでは、まるで…
まるで――――)
カフカの目がマワル
そして、
判 決
ブレイドは
死 刑
いつも通り判決を下しながら、
十字を切った
-27-『ロケットペンダント』→←-25-『大技が容赦なくブレイドに当たった』
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作者名：軍時 | 作成日時：2015年3月25日 22時
