-20-『“神父とシスターはどこだ”？』 ページ21
ピッと、小さい音がした
その瞬間
ドガシャッ！！
「うああッ！」
派手に建物が崩れ、クルスも一緒にぶっ飛ばされる
クルスは顔を上げる
とても混乱している顔で
「なっ…何だ！？何が起こった！！」
瓦礫の山の頂上にいるカフカに向かって叫ぶ
「くっくっく…。見えなかったのか？」
そう言って右手を上げるカフカ
「この全てを切断する斬糸が…！！」
ヒュンと音がして…
ゴバン！と音が響く
「ひっ」
クルスの後ろで瓦礫が切断される
カフカがワザと外したのだろう
「にっ…人間じゃない…」
普通の人が聞いたら失礼だぞ、クルス
カフカはそれを聞き近づきながら、
「今頃気づいたのか？そう、これが…
ニードレスだ」
「カンダダストリング」
カフカの両手の指先からのびてる糸がクルスは体を巻きつき、勢いよく引っ張り
「ぎゃああああ！！！！」
縛る
そのせいでクルスの体から沢山の赤いモノが飛び散る
(ねっ…姉さん……)
ドシャア
落ちた
そんなクルスの頭を上にカフカは足を乗せ
「殺す前にひとつ聞いておく。小僧。
“神父とシスターはどこだ”？」
と聞いた
クルスはやっぱり、と言う顔をして問う
「どっ…！！どうしてその事を！！…やっぱりあの神父達はお前らの仲間だったんだな！？」
「面白い事を言う奴だな。まあ、言いたくなければかまわん」
だが、クルスからすれば、意外で最悪な返答だった
「神父とシスターの方はこのエリアごと焼き払ってから死体を探すとしよう」
「！？」
クルスは顔を驚きに染めた
「じゃ…じゃあ、あの神父はお前らの仲間じゃないのか！？」
「ハッハッハッ…。かわいそうに…。恐怖で狂ったのか！？」
それが、コイツの答えだった
-21-『ようやく、わかったみたいだな』→←-19-『近隣のブラックスポットでは有名なウワサ』
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作者名：軍時 | 作成日時：2015年3月25日 22時
