-17-『コ イ ツ は 敵 だ』 ページ18
クルスは少しでも早く教会から離れる為にわりと速く走っていた
「はっ、はっ、はっ、」
(姉さん達も…仲間の裏切りでアークライトに殺されたんだ…
もう だまされないぞ)
そして(瓦礫に近い)建物の中へ入り座りこむ
それから、服の中に手を突っ込み何かを取り出す
取り出したのは、
(姉さん)ﾁｬ
ロケットペンダントだ
中に写真が入っている
その写真の人物は「アルカ・シルト」
クルスの姉だ
写真を見ながらクルスは泣いていた
(僕は…どうしたらいいんだ)
クルスには、帰る家は無い
仲間は殺された
自分は戦闘も出来ない
そんな14才の少年が、このブラックスポットという場所で、どうすればいいか分かる筈がないのだ
そんなクルスの元へ、嫌な奴が来た
「くっくっく…」ｽﾞﾙ
いかにも悪役ですというような発言だ
「姉が恋しいのか？」ｽﾞﾙｯ
「！！」
自分のことを知っている
姉のことを知っている
ソイツはズルズルと、天井の壁から蜘蛛のようにでてきた男
「うっうわあああああ」
クルスは恐怖から叫んだ
「！！」
ピシッと音を立て何故かクルスの手からペンダントが落ちる
「あ…」
それはカンカンとソイツの足元に、落ちたしょうしに跳ねながらいく
ペンダントを拾いながら、男は言う
「心配する事はない。すぐに会えるさ」
死 ん だ 人 に 会 え る と 言 う 事 は 、 つ ま り は そ う い う コ ト で 、
クルスと言う少年にはすぐに分かる事だった
コ イ ツ は 敵 だ
防衛本能がそうさけんだ
危ないと、危険だと、一緒に居れば死ぬと
「まさか…アークライトの…」
「その通り」ｷｯ
ペンダントをクルスの、人の大切なものをその本人の前で壊しながら、男は言う
「シメオンの秘密を知った者は＿＿」
全 て 消 滅 せ よ ！ ！
クルスには死ぬ以外の道は無いと
そう、言ったのだ
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作者名：軍時 | 作成日時：2015年3月25日 22時
