どうかしている、１ (ページ38)

今日:23 hit、昨日:7 hit、合計:128,205 hit

３８ページ38

「いや、だから…」

まだ、何か言おうとするのを被せて

『私、西畑先輩専用の担当になったので…あちらに向かうことが多くなりますので。ここには、基本顔出しはしないと思います。』

顔を見てなんか話せない
だって、恭平がどんな顔してるなんて
見たくないし、辛くなるから見られない

「は？大ちゃん専用？」

『そうです。』

なんやねんそれ…

っと、小さく聞こえた

「まず、ココに専用で誰かにつけるとか聞いた事ないのに」

『…私は、例外なのかもしれませんね。』

本当にそんな事がないなら
おばさんの企みなのだろうな

「Aちゃん、こっち見てや」

『すみません、今仕事中なので』

「目見て話せへんの辛いんやけど」

『…』

ほんと、恭平は私の決心を
いとも簡単に揺らごうとする

遠くの方で歩き音が聞こえ
そっちに目をやれば琴音さんが居て

『琴音さん！恭平さんこちらに居ますよ。』

大きな声で呼んだ

「ちょ、Aちゃん！？」

『琴音さんと幸せになって下さい。』

「ｯ…」

「恭平様、やっと見つけた！Aちゃんありがとう！！」

何か言おうとしていたけど
琴音さんが来て言葉を発せない恭平

『いえ、それでは失礼しますね』

笑顔でそう言えば
琴音さんは笑顔で手を振って
肝心の恭平は…まだ、納得出来ない顔をしていた

-