どうかしている、１ (ページ26)

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『だから、違いますって！！』

ここでバレたらまずい気がして言えない

『その写真は、開かず間で掃除した時に落ちてきておばさんにそのタイミングで追い出されたから、そのまま持ってきただけなんです。』

「…ほんま？」

信じてくれた…？

『ほ、んとです…』

バクバク鳴る心臓がだんだん
正常に戻っていく

「ん〜…まあ、せやんな。まず、Aがここにおる訳ないよな…」

寂しそうな顔

そんな顔しないで…

「ごめん、ほんま。Aちゃんが昔のアイツになんか似てて…。こんな所に居る訳ないのにさ」

ヘラっと笑った恭平

心苦しい…

『ｯ…会えたら良いですね。』

あの時の、Aはここだよ…

そう言いたい

「おん、」

私から少し離れ、あの写真をポケットに入れた恭平

「これ、俺が持っとくわ」

『…』

「変な事言ってごめんな？」

『いえ…』

ﾐｼ…

『？』

廊下から音が

恭平が戸を開けるけど、誰も居なくて

「誰もおらんやん」

『気のせい…？ですかね、』

「そうかも、しらんな。ま、明日も早いやろ？変に引き止めてごめん。ゆっくり休んで」

『はい、お休みなさい』

恭平は、部屋を出ていった

あの、音が気のせいでは無かった事は後になってわかる事に…

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