検索窓
今日:35 hit、昨日:110 hit、合計:1,111,336 hit

88〜side 広臣〜 ページ39

.









待ち合わせの時間に少し遅れて入った小さなBAR









すでに酒を飲んでいる葉月がカウンターに座り、携帯を耳に当てていた









声をかけず後ろから近づくと会話が耳に入ってきた









「うん、だからいちいち電話して来なくていいって!間違いないんでしょ?好きにやってよ、マジで嫌いなの、凛々花って女」









は?









それを聞いた瞬間、俺は葉月から携帯を取り上げた









「きゃ!」









小さな声で驚いた葉月は俺を見るなりどんどん目を見開いていく









「てめぇ……なにしてんだよ」









「……………臣」









「何してんのか聞いてんだよ!言えねぇのかよ!」









女相手に俺はブチ切れた









「お、お客様!困ります!」









おどおどする店員に千円札を投げ付け、葉月の腕を力任せに引き店を出た









向かったのは、JSB









扉を開けて葉月を店の中に引っ張り入れる









「なんだよ、さっきの電話」









むしゃくしゃして肩を押すと床に尻もちをついた葉月









「痛い!」









その声を聞きつけて直人さんが奥から駆けてきた









「おい、臣!何してんだよ!大丈夫?葉月ちゃん」









後ろから体を支えてやる直人さんを無視して俺は葉月の前にしゃがんで睨み付けた









「てめぇ、なに隠してんだよ!」









「………ご、ごめん、なさい」









「あ?」









「…………マ、マンション。あの子の……マンション」









「てめぇ……逃げんじゃねぇぞ。直人さん、こいつ裏に!」









「え、臣?どうしたの?」









直人さんの声を背に、俺は駆け出した









A、無事で居て。

89〜side 広臣〜→←87



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (537 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1426人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:taka | 作成日時:2016年4月19日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。