Baby Baby ２ (ページ4)

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まだ意識がハッキリしない体を無理矢理起こし、メイクと着替えを済ませる

「意外と早かったね？」

剛ちゃんの電話から１時間ほどで落ち合った。

「実家帰るのにバッチリメイクしないからね。で、何時の電車で行く？」

「あっそうだ！レンタカー借りてきたからさ、車で行こう？」

にやりと笑って、車の鍵を人差し指でぐるぐると回してる剛ちゃん

「でも、剛ちゃん飲酒だよね？」

「そーなるね？だから、Aの運転で！免許持ってるでしょ？」

「一応………何年も運転してないから自信ないけど」

「大丈夫、大丈夫！俺がついてるから！」

東京に来てから運転するのなんて、実家に帰った時くらいでペーパードライバーな私

エンジンかけられるかな？

近くのコインパーキングに置いてあるという車に乗り込んだ。

「アクセルが右でブレーキは真ん中だよ？」

さっきまで俺がついてるとか偉そうに言っていたのに、私の足元をのぞき込んで不安そうにする

「大丈夫だよ！思い出したから！………剛ちゃん、これサイドブレーキどこ？」

「足元の一番左！ねぇ、ほんと大丈夫？マジで怖ぇー！」

「剛ちゃんが勝手に言い出したんだからね？大丈夫、なんか楽しくなってきた！」

「…………よけい怖ぇよ！」

軽快に走り出し、ビクビクしていた高速の合流もなんとか乗り切った。

最初はシートベルトにがっしり掴まっていた剛ちゃんもだんだん慣れてきたのか、田舎に変わる景色を楽しんでいた。

「Aとドライブってなんかすげぇ不思議！」

助手席にチラリと目をやると、にこにこと剛ちゃんは笑っていて

「だねぇ！お店行かなかったら、剛ちゃんとこうはなってなかったんだろうね？」

私も話す余裕が出来て、純粋にドライブを楽しんだ。

「臣さん、Aは元気なのかって気にしてるよ？」

突然出されたその名前に大きく動揺して、同時に車もグラリと蛇行した。