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ガヤガヤした店内に、一席だけ静まる女3人









比内地鶏の焼鳥が並ぶテーブルに、すっと置かれた焼酎ボトルと水割りセット









弥生と美南の頭の上には"?" が浮かんで見える、もちろん私も浮かんでるはず。









「あのー、私たち頼んでませんよ?」









店員さんにそう聞けば、手のひらを差し出して「あちらのお客様からです」と一昔前によく聞いただろう台詞を吐いた。









手のひらの先に目をやると、隣の席で手を振りながら笑うオジ様グループ









「お姉ちゃん達可愛いからご馳走したくなっちゃってね!よかったら飲んで!」









鼻の下をデレーっと伸ばし顔を真っ赤にさせた酔っ払い









「ありがとうございます!嬉しいでーす!ありがたく頂きまーす!」









誰にでもブリっ子出来る美南に関心、さすが現役キャバ嬢。









「「ありがとうございまーす!」」









わざとらしさが際立つ私と弥生、自分の声に鳥肌が立つ三十路目前の元キャバ嬢。









「こういう時って一緒に飲んだ方がいいのかな?」









私はオジ様達に聞こえないように、二人に顔を寄せてヒソヒソ話を開始









「せっかくご馳走してくれたんだもんね?それくらいした方がいい?」









「美南、チャンスじゃん!お店に来てくれるかもしれないよ?行ってきなよ!ほら、ほら!」









「えー、私だけ!?Aも弥生も行こうよー!」









「あのオジさん達がネイルやると思う?ここから聞いてるから、ほら行ってきて!」









私と弥生に足でグイグイ押され、頬を膨らませる美南とテーブルの下で行われる攻防戦









「もー!ずるい!」と不貞腐れながら膝立ちになった美南も隣のテーブルに移動しながら笑顔を作って、今は楽しそうに営業をかけている。









私と弥生も一応愛想笑いを浮かべ、相槌だけは打つ









一度座ったら立つのは辛いでしょ?








なんて、心苦しい言い訳を心の中で呟いた。









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「ねぇ聞いてくれる?ちょっと愚痴っぽくなるんだけど……」









美南が席に戻ったところで、焼酎片手に苛立つ弥生に耳を傾ける。

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作者名:taka | 作成日時:2016年4月19日 23時

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