私はラメントーソ (ページ17)

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『ごめんごめん、あんまり掃除してないんだけどさ、、』

『別にいいですよ。期待してないですし』

『何言ってんの？どうせ矢花の家だって汚いくせに！』

いつものように矢花とやり取りをしてしまったあとに克樹の表情を見て気づく
…克樹を蚊帳の外にしてはいけない、、！

『…足の踏み場ないじゃん、ほら、この辺とか』

克樹がなんだか怪しげに床を掻き分けると新聞やら服やらが出てきてなんだか少し気まずい

『でもほら、キッチンは少し綺麗だよ！』

『水回り綺麗にするのなんて当たり前じゃん』

『なんかカチンとくるな…』

克樹の物言いが少しきつくてなんだかムカムカとしてきた

『まあまあ、俺準備しますから二人はそこで座っててください』

『準備？お客さんなんだから、矢花座ってなよ』

『いいのよ、矢花は一番年下なんだしやらせれば』

『年下って言ったってここAの家でしょ？矢花に準備させていいわけ？』

なんだか今日の克樹はいちいち腹が立つ

『いいよ、大体わかるでしょ？』

『わかりますけど…』

矢花がそう言い終わるか終わらないかの時に、克樹が大きくため息を吐いた

『高校生の時からずっと思ってたんだけどさ…』

なんだかそう改めて言われてはこちらもドキドキしてしまう
…一体何を言われるんだろう、、

なんだか急に静まり返った空気に私と矢花は息を飲んでそれを見守るしかなかった

『…二人ってどんな関係なの？』

『二人って…ど、どの二人…』

『とぼけなくていいよ、矢花とAだよ』

『えっ、俺ら？』

『いやそんな、どんな関係とか聞かれるほどの関係じゃ、ただの先輩後輩で…』

本当にそれ以上でもそれ以下でもないし、ましてや矢花に男性としての魅力なんて感じたこと一度もない

そしてそれは、向こうも然り

『…はあ、先輩後輩じゃないでしょ。…矢花、Aの家通ってるでしょ？』

『か、通ってる！？通ってないですよ！』

そんな妄想どうやったら思いつくのかよくわからないけど、克樹はなにか重大な勘違いをしているみたいだ

『今日の矢花のあの慣れた手つき…初めてくる人のものじゃなかったね…』

確かに勘はいいけれど、そこに何か認識の違いがあるようだ

『二人は結局どういう関係なわけ？こっちもそんな友達以上恋人未満未満みたいな関係見せつけられてたらイライラするわけ。これって浮気？』

『違うってば！』

『僕、別に先輩の事好きじゃないですって！』