私はラメントーソ (ページ42)

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荒れ果てた部屋

…なんかゴミ屋敷みたい

ペットボトルは中身の入ったままその辺に放置されているしゴミを申し訳程度にビニールに纏めたものがその辺に散乱している。
さっきこぼしたドレッシングの匂いがまだ部屋の中を充満しているし空の缶ビールはその辺に倒れていて足場も悪い

…落ちぶれたな、、私

本当は携帯で動画なんか見ようかと思ったけれど、携帯を見てしまうと皆からの連絡が嫌でも目に入ってしまうのでどうしても開く気にはなれない

今日でもう引きこもって三日目
涙は枯れた。そして、食糧もなくなりつつある

兵糧攻めされている兵士のような絶望感を持ちつつ定位置である布団に寝転がり、気が向いた時に起きる

そんな生活をしていると不思議と時は経っていくものだ

…そろそろ生きていけないかもしれない、、
会社の忌引きはもう終わりそうだし、食糧も買いに行かないとこのままでは餓死だ

コンビニに行こう
そう決心して重い腰を上げた瞬間家のチャイムが鳴った

…どうしよう
出たほうがいいかな…きっと宅配便とかだよね、、

申し訳程度に外に出れる服装をして覗き穴から外を見る
…そこには宅配業者……みたいに段ボールを持っている矢花がいた
私は思わずドアを開けてしまって矢花と対面する

『なんか、痩せましたね』

『第一声それ？もっと心配とか…ほら、ないわけ？』

『精一杯心配してたつもりなんですけど、意外と元気そうで安心しました』

『元気…ではないけど』

『ほら、一応色々買ってきたんですよ？…米とかゼリーとか、ほら、すぐ食べれるやつも』

矢花がビニール袋から色々取り出して私の視界に入るように見せてくれる

空腹に美味しそうなご飯は刺激が強すぎたみたいで私のお腹は音を立てた

『…食ってなかったんすか？』

『…まあ』

『食ってください。…てか、部屋をどうにかしてくださいよ』

『ごめん、、』

『手伝いますから』

矢花に言われるがままにゴミ袋を持ってその辺のゴミを回収していく
文句ひとつ言わず黙々とやってくれて本当にいい後輩をもったな…とひしひしと感じた

『矢花も食べる…でしょ？』

『俺、帰ってから食べようと思ってたんですけど』

『別に食べていけばいいじゃん』

『…じゃあ、お言葉に甘えて、、』

矢花が買ってきてくれたコンビニのビニールからパスタやらグラタンやらを取り出して値札の近くに書いてあるW数と時間で温める

温まったご飯を綺麗になった机に置いて私は一息ついた