私はラメントーソ (ページ12)

今日:4 hit、昨日:7 hit、合計:24,161 hit

．ページ12

『…愛、、？』

『そうだよ』

『愛ってあの…恋とか愛とか？』

『頭おかしくなっちゃったの？』

『兄妹愛とか、、師弟愛みたいな？』

『…違うでしょ。俺らは兄妹でもなければ師弟関係でもないでしょ？』

そんな事、言われなくてもわかっているけどいきなり愛だなんて言われたら動揺するのも無理はないだろう

『師弟愛でも、兄妹愛でもなくてさ…恋愛だよ』

『れん、あい…』

『Aの事を愛してるんだよ…多分』

『多分って何？』

煮え切らない態度をとる克樹になんだか少し腹が立つけれども、愛してるだなんて言われたらあの時の…あの、高一の、克樹に告白された日のそこはかとなく嬉しかったあの感情が一気に蘇ってきた

『なんか、好きだとか愛してるだとか…久しぶりに言われた』

『本当に？』

『うん…』

『Aはどうしたい？』

『どうしたいって…何が？』

『俺とどうなりたい？』

『そんなこと聞いちゃう？』

自信たっぷりで余裕げに聞いてくる克樹を見ているとなんだか心の底から笑えてきてしまう

『…俺は結構真面目に聞きたいけど？』

『じゃあ、、付き合ってほしい』

『なんで？』

自分からどうなりたいのかなんて聞いてきて、なんではないんじゃないかと感じる
なんでって言われても…もし克樹と付き合ったらあの時の、、高校の時の新鮮でピュアで心が躍るような恋愛ができるんじゃないかと思った、、それだけじゃダメかな…

『…高校時代が一番楽しかったからかな、、』

　
なんとなくわからなくて、パッとしない言葉でしか飾れなかったのだけれど、目の前の克樹は優しい顔でにこりと笑ってからまたじゃあ復縁だねなんてよくわからない事をいう

…これって、、復縁…なの？

『…復縁、、したの？私たち、、』

『うん。…あれ？ダメだった？』

『ダメとかじゃないけど、、』

『けど？』

『ううん、なんでもない。じゃあまた今日からよろしく、、』

克樹に久しぶりに会って、忘れかけていた心の底からの深い愛情を思い出したのは確かだ

でも、なんかこんなにあっさりと進行していく様になんだか違和感を覚えた。もしかして誰でもいいから私に声かけた？

例えば誰かと体の関係を持ちたいとか、、？

『じゃあ、今日はもう帰ろう』

私が立とうとすると、克樹がすかさず大丈夫？と体を支えてくれる

…いつ見ても完璧な男だ
…そういえば少しヘタレなところはあったけど、、