私のラプソディ

． ページ7

『A、友達いないんだ〜』

『いやいや、一人ぐらい居ますって。嶺亜こそ、あの、友達います？』

『なんかそれ気持ち悪い』

『…気持ち悪い、ですか？』


ほぼ、初対面の…それに異性の年下に気持ち悪いって言う嶺亜の神経ってどうなってんの？


『それだよそれ、呼び捨てに敬語って気持ち悪いでしょ？』


あ、あざとい


『それって、タメ口で話せってことですか？』

『しーらないっ』

『…今更なんですけど嶺亜っていくつなんですか？』

『三年』



二年ならともかく三年なんて尚更タメ口なんて使えないよ…
嶺亜って威圧感あるから余計に怖いし



『いや、無理ですって』

『いいから。わかんないけど、友達なのに敬語使うのっておかしくない？』

『大体、なんで私と友達になってくれたんですか？』

『え〜、ナイショ』


嶺亜が妖艶に笑う。この人本当に綺麗で、油断してると見惚れちゃいそう


『いいから、タメ口でいいよ。友達なんでしょ？』

『う、うん…』

『…上出来じゃん』


嶺亜が手を出してくるから戸惑いながらもその手を握る


『…あ、そういえば今日新歓あるけど来る？』

『新歓って人どれぐらいいるの？』

『うん、みんないるよ？』


…みんないるってことは男もいっぱいいるってことだよね？
確かに芸大だから男の数は少ないけどいないってことはないよね…

そうしたら、多少なりともイケメンいるよね…
行きたい！行きたすぎる！


そう言えば、平野先生の事があってから好きな男ができてない
好きな男がいる事は生きる源！生きる糧！


…本当に母親の血を受け継いでいるんだな、、


『行きたい！』

『そう？じゃあ決まり。ここから3駅ぐらい先のところにある居酒屋なんだけど一緒に行く？』

『うん！』


嶺亜が一緒に行ってくれるなら心強い
…どんなイケメンがいるのかな…芸大だから嶺亜みたいに絵描きのイケメンとか音楽の出来るイケメンとか！
大好物だよ！！


『どんな人がいるの？』

『うちのサークル、インカレだから他大の人もいるよ？』

『えー！本当？』

『例えば、ここから三駅ぐらい先の大学とか』

『あー、あそこか！』


芸大の学生だけじゃなくて、普通の大学の学生までいるとなるともっと男が来るってことだよね？


…行く前にファンデーションとリップ直しておいた方がいいよね…
あと、髪も少し巻き直した方がいいかも


新たな出会いに胸が高鳴って平常心ではいられなかった

．→←．

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す