愛のメロディーを君に ページ35
良い意味でも悪い意味でも夢のようであったあの日から数ヶ月経った
嶺亜と私は相変わらずギクシャクしていたので、自然と私は矢花といることが多くなっていった
矢花といることが多くなったのにもきちんとした理由がある。
それは一ヶ月後に控えるコンクールの練習をする為に矢花達の練習場にあるキーボードを貸してもらっていたからだ
コンクールの本番はグランドピアノ。キーボードなんかでは練習にならないのではないかと言う心配もあったが、指を動かすことは大切だ。仕方ない、キーボードで指慣らしをしようと決意をした所存だ
『先輩、何の曲弾くんでしたっけ？』
『ドビュッシーの喜びの島って曲よ』
『ドビュッシーは知ってますけど、その曲はあんまり知らないですね』
『ちょっと！音楽専攻で喜びの島知らないのってどうなの？』
『クラシックは大方苦手なもので、、』
そういえば、嶺亜にも聞かれたな…まあ曲名までは言わなかったけど
『そういえば、琳寧君も先輩の演奏聴きたいって言ってましたよ』
『本当に？きてくれるの？』
『はい、俺が連れてくことになってるんですけど』
『、、、嶺亜、とか……聞いてないか』
『すいません、最近忙しいみたいですし』
もしかしたら聴きにきてくれるかも…なんて期待している私って本当にバカ。嶺亜は私に興味がないから振ったんだよ、なのになにを期待しているの？
いちいちドキドキするこの胸が余計に私の首を締め付けていた
『あ、そういえば、矢花当日お手伝いよろしくね』
『はいはい、分かりましたよ。ドレスと靴を持ってけばいいんですよね？』
『うん、いいドレスなんだから一つ付けないように持ってきてよ？』
『そんなに言うなら自分で持っていけばいいのに、、』
『なにか？』
『なんでもないです』
コンクール用に買ったドレスは、絵の具の青をそのまま出したような綺麗な色をしている
ロイヤルブルー、、っていうのかな？
スカート部分のスパンコールは綺麗な煌めきを持っていて上品かつ色気のある仕上がりになっていて本当にお気に入りだ
だから、、
だから尚更嶺亜に見に来て欲しかった
綺麗なドレスとそのドレスに身を包む私を見て欲しかった
…可愛くないかもしれないけど可愛いって言って欲しかった
『嶺亜君にメッセージ送っておきますよ』
矢花が私の心を見透かしたかのように声をかけてくる
本当に矢花には勝てないな、、
私は祈りながら練習する事しか出来なかった
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マリエ(プロフ) - ハルカさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2022年4月9日 16時) (
レス) id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 良すぎて一気読みしてしまいました……お忙しいかとは思いますが続き楽しみにしております！ (2022年4月9日 2時) (レス) id: 17cc79c11f (このIDを非表示/違反報告)
マリエ(プロフ) - 松さん» そのように言ってくださって本当に嬉しいです！完結まで是非宜しくお願い致します。 (2022年3月29日 19時) (レス) @page35 id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
松(プロフ) - はじめまして！めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page35 id: 309f0f86b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マリエ | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/taka231
作成日時：2022年2月23日 16時
