私のラプソディ

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受験当日から合格発表の時間まで、世間の母親たちはどんな気持ちなのだろうか
今からかえられない結果に神頼みすることしかできず、ただただ子供の努力を思い出し信じることしかできない


母親ではないけれど、今、私はまさにそんな気持ちだった
、、決して低くない受験倍率に勝手に危機感を覚えながら矢花の合格発表を待つ


合否照会ができるのは確か十時から、、
今は、十時三十分

サーバーが混みあっていたことを考えてもすでに矢花のもとに合否の情報は届いているはずだ


でも、私は矢花の家族でもなければましてや母親でもない。矢花はただの先輩である私に合否を伝える義務もない


、、だけど、気になって気になってしょうがない
そんなこんなでさっきから携帯を何度もちらちらと見て、どこへ行くにも持って行ってしまう始末だ


少し、気を紛らわそうとテレビを見ていると携帯がピロリンと音を立てた
、、矢花かな、、、なんか身構えちゃって見れない、、、


恐る恐る携帯をのぞき込むとそこには全く期待していなかった嶺亜の文字
そして腹立たしいのは、嶺亜のメールの内容は、除菌スプレーは活動部屋のどこにあるかというこの上なくどうでもいい話だったことだ



返信する気にもなれず画面をそっと閉じてまた視線をテレビに移す
ああ、、嶺亜のせいで無駄な労力を使ってどっと疲れちゃった、、
大体合否がどうであれ、矢花が私に結果を教えてくれるとは限らない。この気持ちをずっと続けるのは体にもよくない


やめよう。矢花は矢花。私は私だ。もし、新学期になった矢花がキャンパスにいたら合格おめでとうと心から喜べばいいだけだし、そうでなかったらその話は触れなければいいだけだ




そう思ってからは気持ちを一変してだらだらとテレビを見続けていた


だけど、、そのあとすぐに携帯がピロリンと音を立てた
気にしないようにしようと思ったものの実際そんなことはできるわけもなく、光の速さで設定しているパスワードを素早く解いていく



恐る恐る画面を見ると、そこには合格しました！！という文面を見た
受験生の知り合いは矢花しかいない。これは矢花のはずだ



意味もなく送り主を見てみるともちろんそこには矢花の名前が
矢花にしては元気のある文面だなあ、、
、、それにしても、、、よかった



私は力なく地面にへたり込み、自分のことのように喜んだ
そしてこれからの学生生活を想像してわくわくせずにはいられなかったのだ

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