検索窓
今日:20 hit、昨日:19 hit、合計:31,181 hit
小｜中｜大

． ページ48

とりあえず、スーパーを出て視聴覚室へと向かう
…荷物は全部待たされた…まあ、予想通りだけど


『…例えば、例えばですよ？平野先生にまた告白されたらどうするんですか？』

『ちょっとダメかも』

『あんなに好きだったのに？』

『母親があんな感じだしねえ、…ほら、二度あることは三度あるっていうし』

『つまり、教師になった平野先生がまた生徒に手を出すんじゃないか、って事ですよね？』

『大雑把に言えばそうだね』


ギャンブル依存症に、浮気症に、DV男
数々のクズ男に騙されてきた先輩のお母さん


…先輩はその血を継いでいることに大きな恐怖を覚えているらしい

俺はだからと言って先輩が幸せになれないとは思わないけど…気持ちがわからないわけでもない


『先輩は先輩じゃないですか、…平野先生の事もう一回考えてあげたらどうですか？』

『…無理、考えれば考えるほどおかしい。生徒にキスしようとするとかやばいでしょ？』


正論だけど…むしろ先輩にしては正論すぎる


『じゃあ、平野先生の事は本当にいいんですね？』

『うん、…変な男に引っかかるの怖いし』

『変な男ってわけでもないですけどね』


視聴覚室に戻ってとりあえず紙コップにコーヒーをなみなみ注いで牛乳を適当な量入れる

…コーヒー牛乳って冷たい方が美味しいじゃん！なんて野次を飛ばしてきた先輩をじゃあ自分でやって下さいよ！って突き放す

まあ、傷心中だからやってあげてもいいか…しょうがない


『…おいしい、かも』

『かもってなんすか…』

『生徒に手出そうとしたクズ教師の後だと、矢花の優しさが心に染みるわけよ…』

『俺って優しいっすか？』

『まあ？…当たり障りのない優しさというか？』


先輩がスーパーから買ってきたおつとめ品を広げる

先輩は俺の前で度が過ぎるほど素を出す
世間の男の人は彼女が素を出してくれることに喜びを感じるのかもしれないけど俺からしてみたら別に、全く嬉しくない


『…やっぱり、年上すぎるとダメなのかな』

『また一つ学びましたね』

『年下はダメで、年上過ぎるのもダメ』

『範囲狭すぎません？』

『広げた方がいいかな…』

『年下ダメっていうのが致命的なんじゃないですか？』

『だって、周りの年下見てみ？頼りないやつばっか！』

『探せばいるんじゃないですか？』

『例えば？』

『俺…とか？』


ネタで言ったけど、先輩の顔が妙に凍りついた
そんなに嫌だったかな
冷えた空気でコーヒーを啜る17の俺だった

僕のアンティシペーション→←．



→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って！｜面白い！→ )

点数: 9.5/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
125人がお気に入り
アイコン この作者の作品を全表示｜ お気に入り作者に追加｜アイコン 感想を見る
設定タグ：7MEN侍 , 矢花黎 , ジャニーズjr
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム： 感想：  ログイン

マリエ(プロフ) - 海宙さん» 身に余るお言葉を頂きありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2022年2月24日 18時) (レス) id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
 海宙(プロフ) - とても綺麗な作品で毎回読むのが楽しみです。これからも無理の無いペースでの更新を頑張ってください。 (2022年2月23日 0時) (レス) @page50 id: c037788408 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名：マリエ | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/taka231  
作成日時：2022年1月26日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。