40〜side 隆二〜 ページ40
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部屋には美味しそうな匂いがプンプン。
「Aが作ったの？」
キッチンに立つAはお皿に手際よく料理を盛り付けていた。
「うん、いつも外食ばっかりだから。作ってみたんだけど……食べる？」
食べる？って……。
それしか選択肢なんかないんだけどなぁ。
「俺、大好きなんだよねぇ。カレー。」
「ほんと？良かった。時間なくてカレーにしちゃった。」
「疲れてるのにありがとね。」
「ううん。隆二もお疲れ様。」
「うん。」
思わず背中に抱きつくと、��疲れた？��って優しい声で聞いてくれて。
つい甘えたくなる。
首元に顔を埋めたら、Aの匂いで落ち着いて。
腕を撫でてくれる柔らかい手は温かさが沁みてくる。
「ご飯にしよう？」
「その前に、ちょっといい？」
「いいけど、どうしたの？」
「Aに渡したいのがあるんだよね。」
「えっ、なに？」
「来て。」
手を引いてソファーに座らせると��なんだろう。��ってワクワクしてる。
少し足をパタパタさせて。
子どもみたい。
「いつも頑張ってるAに、ご褒美。」
カバンに忍ばせておいた紙袋を手渡すと��いいの？��なんて目を見開いて驚く。
「開けてみて？」
「うん………なんか緊張しちゃう。」
「そんな緊張するほどの物じゃないから。」
その緊張はもっと先にとっといて。
リボンを解いた箱を開けたAは目をキラキラに輝かせて��わぁ……可愛い。��って、満面の笑み。
その反応に俺は満足です。
「付けてあげよっか。」
「うん、付けて。」
Aの手から受け取った、ネックレス。
三日月の中心に一つのダイヤを留めたゴールドのネックレス。
隣に座るとAは背中を向けて、髪を肩にかけた。
綺麗な首筋に、俺からのプレゼントを。
「すごく綺麗だね、このダイヤ。月にもダイヤが付いてる。」
「ちゃんと意味があるんだよ、このネックレス。」
「そうなの？教えて？」
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作者名：taka
| 作成日時：2017年3月3日 22時
