検索窓
今日:19 hit、昨日:18 hit、合計:1,307,325 hit

ページ12

.









「もうアヒル隊長おしまい!」









「わかったよ。こっち、来て。」









いつまでも笑う隆二の手からアヒル隊長を奪って湯船に浮かせた。









「たまには、隆二がおいでよ!」









「いいの?」









「いいよ、おいで。」









両手を広げると隆二は嬉しそうな笑顔になって、









「んー、Aー!」と、甘えた声で飛び込んできた。









私の胸を枕にしてドカッと浴槽に足を乗せた。









なんとも偉そう………









まぁ、この家の主だけども。









お腹に回した手が隆二の指と絡み合う。









ずっと、離さないでほしい。









「あのさぁ、Aのマンションって暗証番号なに?」









「エントランスの?」









「そう。」









「知らなかったっけ?」









「知らないよ俺。入る時いつも一緒だから聞いてなかったんだよねぇ。」









「あぁ、だからさっきボーッと立ってたの?」









「ボーッとはしてないけどね。どうやって部屋まで行こうか考えてた。」









「そうなんだ。どんな案が浮かんだの?」









「壁よじ登るとか。」









「よかったね、通報される前に私に会えて!」









「ほんとにね!」









警察沙汰とかシャレにならない。









「でもさぁ、前に入って来たよね?私が早退した日だっけ?」









「早退?あー、あん時はちょうど出てくる人が居たからね。ラッキーって。」









「さすが今市くん、もってるねー!」









「でしょ!?」









「うん、ほんとに!やっぱイケメンは運にも恵まれちゃうんだねぇ。いやぁー凄い!もー、ゴイスー!」









「…………ねぇ、」









「なーに?」









「なに急に煽ててんの、俺のこと。」









「煽てたわけじゃないよ!純粋に凄いなーって思っただけだよ!」









「もういいから。あ、ん、しょー、ば、ん、ごー!」









「知りたいの?」









「俺に教えるの、そんなに嫌!?」









そうじゃないんだけど……。

*→←*



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (685 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1591人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:taka | 作成日時:2016年8月23日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。