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「もうおしまい。」









隆二の手から携帯を取り上げると素直にベッドへ転がった。









腕を伸ばして私を待ち構える。









横になって頭を乗せると毛布をそっと掛けてくれた。









向き合って横になると隆二は優しく微笑んで、それを見たら小さな嫉妬で騒いだ胸も穏やかになる。









私の心の器はおちょこレベル。









「あの写メ、誰かに撮ってもらったの?」









「うん、担当のスタイリストさんに。」









「へぇ。俺の担当も同じ人?」









「そうだよ。鴨志田さんって言うんだけどね、超美人なの。」









「鴨志田さん?」









「珍しい名前だよね。」









「そうだね、珍しい。」









「あっ、そうだ!明日、新作ドレスのパンフレットが届くから会社まで持って来てくれるんだって。」









「鴨志田さんが?」









「なんかうちの会社にもお世話になった事があるらしいよ。」









「そうなんだ。」









「新作でいいのあるといいなぁ。」









「そうだね。ふわっふわのドレスね。」









「隆二?眠い?」









「うん………眠くなっちゃった。」









話してるうちに目がトロンと下がった隆二。









ふわ〜っと大きなアクビをして、私もアクビが感染。









「私も寝る。」









「寝るの!?」









「寝ないの!?」









「…………してくれるんじゃなかったの?イイコト。」









「だって眠いって言うから。」









「それは別腹!もう子守唄みたいなもんなの!」









「寝ないでよ?」









「絶対寝ない!寝たら噛んでいいから!」









「噛みちぎってやる。」









「寝ないから、優しくしてね。」









この夜、甘えん坊になった隆二は私の腕の中で気持ち良さそうに眠った。

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作者名:taka | 作成日時:2016年12月6日 22時

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