恋になるとき。2 (ページ48)

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ラーメンを食べ終えてやって来たのは隆二くん行きつけの、あのバー。

今日もマスターと可笑しなやり取りをしてて私はお腹を抱えながら笑った。

「マスター、美味しいカルアミルク作って？」

隆二くんは私の好きカルアミルクを２杯頼んだ。

いつも居酒屋で飲むそれとは違ってマスターが出してくれたのは、ホイップしたクリームが乗ったカルアミルク。

「美味しいー！こんな美味しいの飲んだことない！」

目玉が飛び出そうなほど、美味しい。

「ほんとだ！めっちゃ美味い！さすがだねー、マスター！」

私たちの言葉にマスターは「だろ？」と自慢気に微笑んだ。

カランと氷がグラスの中で溶けて転がった

右手でグラスを揺らす隆二くんがセクシーだと思ったのは、お酒に酔ったせいなのか

それとも、１mmの隙間もない私たちの距離のせいなのか分からない

立て続けに頼んだカルアミルクの５杯目を飲む頃にはほろ酔いになっていて

ソファー席に移動した私たちは体温が伝わるほど寄り添って座っていた。

「で、今日はなんで落ち込んでたの？」

優しく聞いてくれる隆二くんも顔が少し赤い。

「それ聞いちゃうの？」

「聞いちゃまずかった？」

「ううん」

「俺でよかったら聞くよ？なんでも言って？」

「…………敬浩さんって友達を凄く大事にするの。それはいい事なんだけど」

「うん、俺らのこともめっちゃ大事にしてくれる。Aちゃんのこともでしょ？」

「だと思うんだけどね……昨日も今日も、約束してたの………でも、友達に誘われたってドタキャンされちゃった」

話しながら目に涙が浮かんで慌てて天井を見上げた。

敬浩さんと付き合ってそろそろ半年になろうとしてる今、徐々に会えない時間が増えてきた。

会おうと約束していても、友達に誘われれば行ってしまう

私って、友達よりも大切にされてないんじゃないか

私には、会いたくないのかな

そう悩む日々が続くことが、辛い。