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軽快な足どりで、軽くスキップなんてしながら待ち合わせの居酒屋へ向かう









お花畑を背景に、店の中でもスキップしそうな私は店員さんの後について敬浩さんが待つ個室まで辿りついた









綺麗な紫陽花が描かれた襖を開ける









「おまたせぇ…………しました」









絶対引き攣ってる、私の顔………









襖を開けた先に、笑顔の敬浩さんと向き合って座る









隆二くんが微笑んでいたから。








な、なんで!?








隆二くんが来るなんて知らなかったから、私は状況が飲み込めずしばし唖然。









「A、なにボーッと立ってんの?おいで?」








クスクス笑う敬浩さんと隆二くん。









「う、うん」









あんなに軽かった足も今じゃ鉛がついたように重く、ズルズルと引きずりながら前に進む









あれ、どっちに座ればいいんだろ?









なんてちょっと迷ったけど、やっぱり私は敬浩さんのとなり。









チラリと前を見れば隆二くんは微笑んだまま









「久しぶりだね、Aちゃん」









「お、お久しぶり」









小さくなっていく背中を見つめた日から、連絡する事も声をかける事も出来なくて、あっという間に1ヶ月近く経っていた。









ほんと久しぶり、









隆二くんとこうして向き合って座るのも、名前を呼ばれるのも、笑顔を見るのも。









「出たぁー!Aのキョドり!そんなにびっくりした?」









「う、うん」









「久しぶりに隆二とも飲みたくって誘っちゃった!」









「私、邪魔じゃない!?」









「んな事ないよ!それに、来月からツアーでなかなか会えなくなるんだから、会える時間は大事にしなきゃ!」









「………はい」









そういう言葉は、2人きりの時に言っていただけませんか?








照れてるところ見られるの恥ずかしいです








とても。

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作者名:taka | 作成日時:2016年3月17日 18時

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