* ページ5
.
マスターにお任せで注文したコースターに置かれたグラスに目を奪われる
「綺麗な色……」
細長いグラスに注がれたワインレッドの情熱的な赤
「キールって言うんだけど、お酒にもカクテル言葉ってあって……キールは、最高のめぐり逢い。」
「マスター、俺のは?」
白く泡状のカクテルにレモンが飾られた隆二くんのお酒
「隆二のはラモスジンフィズなんだけど……特になし!」
「えー?ちょっとなにそれー!俺に冷たくない?」
「男に優しくしても、ねぇ?」
マスターは首を傾げて私に笑いかけた。それを見て私も「ねぇ」と笑う。
「あーぁ、Aちゃんまで……」
あーぁ、隆二くん拗ねちゃった!
「………ふたりのを合わせて、最高のめぐり逢いに"感謝" だよ。じゃ、ごゆっくり」
ゆっくり微笑んでマスターは他のお客さんの所へ。
「隆二くん、感謝だって……」
「………マスター、かっこ良すぎだろ!」
マスターの目には私たちがどう映ったんだろう。
隆二くんとこうしてめぐり逢えたこと、私も心から感謝してる……つまらなかった毎日が楽しくなったから。
1133人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:taka | 作成日時:2016年3月17日 18時