私のヒーローてひょんくん

てひょんくん.1 ページ1

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いつから私の人生は狂ったんだろう


たぶん、生まれた時から狂ってたんだ



ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝｯ



『いるのわかってんだぞ！早く金返せ！！』



木製の古びたドアを強く叩くヤクザ
そろそろ壊れそう…



何に使ったのか知らない借金を作ったまま
2人して仲良く蒸発した親



親戚からも見捨てられて毎日借金に追われる日々




いつになったら自由になれるんだろう




なぜか学校には行けてるのはありがたいんだけどさ、



『あんたほんとトロイしうざいし、早く消えたら？』


なぜか入学当初からめんどくさい系女子に
目つけられちゃっていじめの毎日


もう高2だし、あと１年頑張れば自由だから我慢すればいいだけなんだけど




トイレで水ぶっかけられるありきたりなパターン
本当にあるんだって感じ



床びちゃびちゃだけど私のせいじゃないし逃げよ



ふと鏡に映った私の顔



「そんなにいじめられるような顔かな、、」



正直、顔は中々整ってる方だ
でも整ってるせいで今までろくでもない因縁つけられてきたから高校デビューってのをしたくて




適当にひとつに縛った髪に丸ぶち眼鏡
前髪はあえてボサボサにして常にマスク



完璧な陰キャ系女の子のかんせーい！



高校は3年間これでやりきろうと思ってたのに
速攻いじめられたのはなんでだ？



ま、別にいいや



どうせ誰も助けてくれないし助けてくれる人なんていない



誰かに期待するだけ馬鹿だってのはもう学習した





「さむ、」




ぽたぽた滴る水のまま教室に入りたくなくて
誰もいない屋上に行く



まだ風が冷たいけどいいや



授業中だし誰もいないし眺めいいし



『ねえ、なんで濡れてるの？』



どこからか聞こえた声、気のせいだろ
フェンスにもたれかかって風に当たってたら
ちょいちょいって肩を叩かれる



『雨降った？』



振り向くと綺麗な金髪の男の人が
私を不思議そうに見つめて首を捻っていた

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