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俺は電話が切れてからすぐに灰原に電話をかけた。
その後、ポアロへ走り安室さんにAさんが攫われたことを急いで伝え、俺の家に向かった。
「昴さん！Aさんが！！」
「どうした？」
「攫われた！さっき電話が来たんだ！」
「落ち着け、ぼうや…車を出そう」
考えるんだ。
冷静に考えれば、きっと何か手がかりがあるはず。
俺は昴さんの車の中でAさんからの電話を思い出していた。
「ぼうや、電話の内容を。」
「うん、Aさんの携帯から電話がかかってきて、『助けて。蘭ちゃんと二人、攫われた』って…」
俺は喋りながら、顎に手を当て考える。
「Aさんはコンクリートのって言いかけた。多分コンクリートの部屋か何かだったんだ…それに、声が結構響いてた」
「ほぅ…」
昴さんも、モスグリーンの瞳を覗かせながら、俺の話を聞き考えているようだった。
「…くそっ、情報が少なすぎる！」
これだけじゃ場所を特定できねぇ…！
何か、何かあるはずだ…もっと思い出せることが…！
今この時も、蘭が危ない目にあっていると思うと気が気じゃない。
犯人の動機が分からない今、2人はいつこIろされてもおかしくない状況なのだ。
その時、
ﾌﾟﾙﾙﾙ…
張り詰めた空気を裂くように、俺の携帯が鳴った。
灰原だ。
「…工藤君、最近ノゼという組織の活動が活発になっているわ」
ノゼ。聞いた事ない組織だ。
灰原の口調は早口で緊張感があったが、情報を端的にまとめて冷静に伝えてくれた。
「その組織はせいぜい10名程だけど、構成員は皆毛利小五郎と関係があるわ」
「おっちゃんと？」
「ええ、ほとんど全員、警察時代の彼に捕まったか探偵として犯人にされた人の仲間」
「つまり、犯人の目的はそいつらの釈放か？」
「その線が濃いわ」
俺は少しほっとした。
人質としてなら、さすがにまだ命はとらないだろう。
「ノゼは港近くを拠点に活動しているようね」
「港か…」
「それと…これは確定ではないけれど、黒の組織と繋がりがあるかもしれないわ」
「何…！」
「気をつけて」
わかった、と通話を切ると、俺は昴さんに「港に向かって！」と指示した。
灰原との会話を話すと、彼は眉をひそめて「ノゼ…どこかで聞いたような…」と呟いていた。
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椿 - えだまめさん» コメントありがとうございます！！多分どんどんグダグダになっちゃうと思うのですが、変わらず応援してくれたら幸いです！ (2020年1月29日 12時) (
レス) id: 55324010a1 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ - おもっしろい！夢主ちゃんと安室さんのすれ違いが凄くてもどかしい。でもそのムズムズ感も楽しいです！ストーリーもしっかりしてるけど、サクサク読める速さの流れなので毎回毎回が気になります。更新頑張ってください！応援しています！ (2020年1月28日 17時) (レス) id: e05e54b6fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2020年1月16日 19時
