＊# ページ28
『…んっ、…』
朦朧としてた頭が冴えてきて、私は今の状況を疑問に思った。
何か暖かいものが私を覆っているし、なぜだか少し息がしずらい。
『…ふっ、』
あれ、ここどこ。
なんでこんな所に…
「A…っ」
名前を呼ばれて、私の脳は一気に覚醒した。
部屋もベッドも見覚えがある。安室さんの住んでるマンションだ。
そして今私は…安室さんに唇を奪われていた。
安室さんは私に覆い被さって、熱烈なキスを私にお見舞いしている。
ここにたどり着いた記憶がない私は混乱した。
どうしてこうなっている？
『…んっ、あ、むろさん…』
「はぁっ、Aさん、」
『ちょっと、ストップ…！』
「…そんなに…あいつが良いんですか？」
『…ぇ？』
ストップ、言ったのにも関わらず安室さんの大きな手が私の服の中に侵入してくる。
『…い、いや…っ』
こんなこと、仕事以外ではしたことないし、いつも私が優位に事を進めていた。
初めての感覚に恐怖を覚える。
『あ、むろさんっ…やめて…っ』
「…俺は…」
執拗に耳を責められる。
体の奥が疼くような感覚に襲われて、思わず声が漏れた。
『んんっ…！』
「耳、弱いんですか？」
『…やっ、…』
「……かわいい」
耳元で囁かれて顔に熱が集まる。
安室さんは、ちゅっ、ちゅっと首筋や鎖骨にキスを落として、段々下へと降りていく。
『は、ずかしい…っ』
悲しいわけではなかったが、私の目からぽろりと涙が零れた。
「…その顔、見せたのか？あいつにも」
悔しそうにそう言うと、彼は急に動きを止めた。
「…………ごめん」
彼は悲しそうな顔で私を見て、もう一度、ごめん、と呟いた。
「…こんなつもりじゃなかった」
私は彼の中で何が起きたのか分からず、ただじっと、月明かりに照らされた彼を見つめていた。
「…このことは、忘れてくれ」
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椿 - えだまめさん» コメントありがとうございます！！多分どんどんグダグダになっちゃうと思うのですが、変わらず応援してくれたら幸いです！ (2020年1月29日 12時) (
レス) id: 55324010a1 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ - おもっしろい！夢主ちゃんと安室さんのすれ違いが凄くてもどかしい。でもそのムズムズ感も楽しいです！ストーリーもしっかりしてるけど、サクサク読める速さの流れなので毎回毎回が気になります。更新頑張ってください！応援しています！ (2020年1月28日 17時) (レス) id: e05e54b6fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2020年1月16日 19時
