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すやすやと隣で眠る彼女に、俺は苦笑した。
…そういうところが不用心だと言ってるんですよ。
「Aさん、Aさん、」
以前彼女を降ろした地点で車を停めて、Aさんを起こそうとするが、彼女は深い眠りについているようで身じろぎもせず深い呼吸を続けている。
困ったな、と俺は頬をかいた。
この近くにAさんの家があるのは知っているが、正確にどの家なのか俺は知らないのだ。
それに、この辺は住宅が密集していてどれが彼女の家なのか検討もつかない。
「仕方ないか…」
俺は彼女を起こすのを諦めて、1番近くにある安室透のマンションへ車を走らせた。
それにしても、綺麗な
赤信号の待ち時間に、彼女の整った顔を見てつくづく思う。
長いまつ毛が彼女の頬に影を落として、薄く開かれた唇は桜色に色づいている。
寝不足のせいだろうか。
なんだか少し…変な気分になる。
「Aさん、起きてください」
体を揺らすと、Aさんはようやく目を開いた。
『…ん…』
「頑張って歩いてください、もう少しですから」
俺は彼女を車から立ち上がらせ、ふらふらとした足取りが心配だったため彼女を支えながら歩いた。
『…ありがと、』
とろんとした目でそうつぶやく彼女。
俺はなんとか彼女を部屋に入れ、ほっと息をついた。
気づけば彼女はベッドに仰向けに寝転がっている。
「…やっぱり、不用心なんじゃないですか？」
俺は上着をハンガーにかけ、ネクタイを外しながらベットに腰を下ろした。
『あー、楽しかったです』
彼女が微笑む。呂律が回っていない。
俺は少しムッとした。
そんなに、あの男が好きなのか。
彼女はムフフ、と更に幸せそうに顔を綻ばせて続けた。
『あかいさん』
「…………赤井？」
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椿 - えだまめさん» コメントありがとうございます！！多分どんどんグダグダになっちゃうと思うのですが、変わらず応援してくれたら幸いです！ (2020年1月29日 12時) (
レス) id: 55324010a1 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ - おもっしろい！夢主ちゃんと安室さんのすれ違いが凄くてもどかしい。でもそのムズムズ感も楽しいです！ストーリーもしっかりしてるけど、サクサク読める速さの流れなので毎回毎回が気になります。更新頑張ってください！応援しています！ (2020年1月28日 17時) (レス) id: e05e54b6fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2020年1月16日 19時
