ハ 二 ー ＊ ト ラ ッ プ【降谷零】

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それは、蘭ちゃんと園子ちゃんとお出かけしている時のこと。

現在どのお店もバーゲンセール中で、どこもかしこも人でごった返している。

行きたい店がたくさんある様子の園子ちゃんは、大きな紙袋をいくつも抱えて私達の先頭を歩いていた。

私と蘭ちゃんはその後ろをはぐれないよう必死に着いて行く。

しかしとうとう私達と園子ちゃんの間には何メートルかの隙間が出来てしまった。

さすがに人の量がこれでは彼女に追いつくのは難しい。

2人でゆっくり行こう、と蘭ちゃんに話しかけようと後ろを向いた時、





「やっ！んん〜！」

『蘭ちゃ、ん…！？』



複数の男達が蘭ちゃんの口を抑えて連れ去ろうとしているのが見えた。

サァッと血の気が引く感覚がして、私は必死に蘭ちゃんを連れ去ろうとしている男達を蹴り飛ばした。

だが、私は体術はからきしなのだ。

それにいくら悪あがきしても男と女の力の差は歴然。

何が何だか分からないまま無我夢中でもがいてもがいて、私は痛みとともに意識を失った。









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「…蘭？Aさん？」

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