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犯人の動機を不思議に思っているのはコナン君達も同様だったようで、ずっと小声で話しているのが聞こえる。

私は視線をわざと違う方向に向けたまま、少し近寄って2人に話しかけた。

『犯人は皆お腹に爆弾を巻いてる』

その一言で、2人はピンと来たようだった。

「そうか、テロだ!」

私は小さく頷く。

「それなら、なんで早く爆破せえへんのや」

『それはわからない…何か彼らにとって不測の事態が起きているのかも』

テロということは、人質なんてあってないようなもの。全員巻き込んで自爆するつもりなのだ。

『…一か八か、動くしかない。』

「でもどうやって…?」

険しい顔のコナン君に、まかせて、とジェスチャーすると、私は手を挙げた。

『御手洗に行きたいです』

犯人たちは少し話し合った後、私に3人付けてトイレに行かせることにした。

私は御手洗へ歩きながらコナン君達に目配せした。

これは賭けだった。私が撃たれる可能性もあった。

しかし取り敢えず私を御手洗に行かせるという事は、何かの理由でまだ爆破出来ないのだ。


「ほら、急げ」

御手洗に着くと、背中に銃を突きつけて急かされる。

銃を持ってるのが1人だけで助かった。

私は3人を気絶させると、隠し持っていたもうひとつの携帯で警察に連絡した。

御手洗が犯人達がいる場所の死角にあったのも幸いした。

私はこっそりと御手洗から出て、今までの記憶を辿りながら走る。

『あった!』

このフロアのブレーカーを落とす。

映画館とは違う場所でも、同じような覆面の男達が客を集めて跪かせていた。

多分他のフロアも同じだ。

突然真っ暗になった事で、犯人達も客達もパニックになって騒ぎ始めた。

映画館の場所に戻ると、犯人たちは制圧されていた。

さすがコナン君達だ。

「Aさん!」

私が姿を現すと、蘭ちゃん達が心配そうに駆け寄ってきた。

「Aさんがブレーカー落としたの?」

『このフロアだけだけどね』

「上等さ…多分、もう大丈夫だよ」

「突撃ー!!」という言葉と共に、物凄い数の数の武装した警察が一気に入ってきて、その場は鎮圧された。

「無茶なことするんだから…」

コナン君にじと目で見られて私は少したじろいだ。

『…仕方ないでしょ、あれしか思いつかなかったし』

「…もっと自分を大事にしてよ」


コナン君がそう言ったのは、聞こえないふりをした。

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設定タグ:名探偵コナン , 安室透 , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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椿 - えだまめさん» コメントありがとうございます!!多分どんどんグダグダになっちゃうと思うのですが、変わらず応援してくれたら幸いです! (2020年1月29日 12時) (レス) id: 55324010a1 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ - おもっしろい!夢主ちゃんと安室さんのすれ違いが凄くてもどかしい。でもそのムズムズ感も楽しいです!ストーリーもしっかりしてるけど、サクサク読める速さの流れなので毎回毎回が気になります。更新頑張ってください!応援しています! (2020年1月28日 17時) (レス) id: e05e54b6fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:椿 | 作成日時:2020年1月16日 19時

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