第32話 ページ32
丘人視点
丘「…何で…」
何故ロウは俺たちを裏切ったのだろう。
…ロウが裏切るとは思わなかった。
森やゲラードのことを、俺の代わりに護ると言ってくれた時は、正直にいい奴だと思った。
でもまさか、こんな形で裏切るなんて。
…信じた俺がバカだった。
すんなり仲間にした俺がバカだったんだ。
丘「間に合え…!!」
…まさか。
まさかゲラードを護ることがグロキシニアの言っていた試練、なのだろうか。
だとしたら、グロキシニアはゲラードのことを護れなかったということになる。
あんなに強いグロキシニアが…?
でもそうとしか考えられない。
多分これがグロキシニアにとって1番辛い出来事だと思う。
…分からないな。
丘「!!…着いた!」
全速力で移動していたら、恩寵の光が見えてきた。
スピードを緩め、森に飛び込む。
――俺は目の前の光景を見て、驚愕した。
丘「うそ…だ……そん、な…
ゲラー、ド…?」
そこには、血だらけになって微笑んでいるロウと――
両足と、右目が失われたゲラードがいた。
数時間前――
三人称視点
恩寵の光では、
ゲ「お願い!!…もうこれ以上、
傷つけ合うのはやめて!!!」
場が混乱している中、泣き叫ぶゲラード。
そんなゲラードを見て、1人の男が反応した。
「ええい黙れ役に立たぬ臆病者め!!泣く暇があるならば貴様も戦…」
そこまで言いかけて、その男は目を見開いた。
ロウの剣が、心臓に突き刺さっていたのだ。
すると身を反らせたロウがペッと血を飛ばした。
ゲ「ロウ殿…もう殺さないで…」
そんなロウを見て、ゲラードは弱々しく声を出す。
ロ「何でまだ居やがる」
だがそんなゲラードを無視して、怒ったような声で言葉を発する。
ロ「死にたくなけりゃとっとと逃げろ!それとも――」
すると突然、ロウの足に何かが飛んできた。
ロ「!!」
それは見事ロウの足に命中し、そのまま刺さった。
「よくも…よくも弱っちい人間のくせに〜〜!!」
ロウに攻撃した犯人と思われる妖精族が、涙目でそう言う。
だがその攻撃にも耐えたロウが、負けじと言い返す。
ロ「へっ…弱っちいか…!」
「来るな…来るな!」
ふらつきながらも妖精族に近づいていくロウ。
すると、その妖精族の前に1人の少女が立ちはだかった。
「ゲラード様!!」
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お久しぶりです…。
番外編の制作などをしていて更新できませんでした…。
申し訳ありません…!
9人がお気に入り
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雪夢(プロフ) - エリナさん» はいありがとうございます (2018年10月19日 19時) (レス) id: 213107aa8a (このIDを非表示/違反報告)
エリナ(プロフ) - わかった消します (2018年10月19日 19時) (レス) id: c6c0156c67 (このIDを非表示/違反報告)
エリナ(プロフ) - 雪夢さん» 凄いなぁ… (2018年10月15日 20時) (レス) id: c6c0156c67 (このIDを非表示/違反報告)
雪夢(プロフ) - エリナさん» とりあえず気合で() (2018年10月15日 20時) (レス) id: 213107aa8a (このIDを非表示/違反報告)
エリナ(プロフ) - 先生質問です!どうやったらそんなに早く更新出来るんですか? (2018年10月15日 19時) (レス) id: c6c0156c67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪夢 | 作成日時:2018年9月25日 21時