第26話 ページ26
三人称視点
メ「ウフフ…もうすぐ<魔界>の門の御開帳よ……」
そう不気味な笑みを浮かべるメラスキュラを見ても、ネロバスタは動かなかった。
いや、動けなかったのだろう。
ネ『どうして…!どうして誰も突入してこないの…!?
何をチンタラしているの!?』
それどころか同胞に向かって強く言うようにまでなってしまった。
ネ『このままじゃ開いてしまう…<魔界>の門が――』
メ「なんなのこれ…」
ネロバスタが焦っていると、メラスキュラが困惑の声を上げた。
メ「これは…違う
<魔界>の門じゃない…」
ネ「?」
先ほどの自身が満ちた顔とは打って変わって、不思議そうな顔をするメラスキュラ。
メ「私は…何を作ったの?こんなものを作る気は――
!!」
そこまで言いかけて、何かに気付いた。
メ「ゴウセェェル!!!私を操ったわねぇぇっ!!!?」
メラスキュラは突然、鬼の形相で怒鳴った。
顔には血管が浮き出ている。
メ「私が<四大天使>との戦闘から離脱し、単独で塔へ来るよう操作し、こんなものを作らせた…!!
これは<魔界>の牢獄の門ね!!?答えなさいゴウセル!!」
門の中にいるというゴウセルに怒鳴りながら呼びかける。
ゴ「
許してくれ、これも“自由”になるためだ」
平然とそう言うゴウセル。
とても謝る人の態度とは思えない。
メ「ふっ…ふざけ」
メラスキュラがそう言いかけると、いきなりメラスキュラの顔に手が伸びてきた。
それも、顔を潰すような勢いで。
メ「な…」
ゴ「シー…静かに…魔神王に気付かれてしまう…」
メ「…」
メラスキュラの頭を掴んだまま、静かにそう言った。
ゴ「500年ぶりか…外界に出るのは」
メ「あなたは……!!あなた……が…!!?(体の自由が…!!)」
ゴウセルに操られているため、体の自由が奪われているメラスキュラが途切れ途切れに言葉を発する。
ゴ「そうかメラ…お前は本当の私に会うのは初めてだったな」
姿を現したゴウセルを見て、ネロバスタは小刻みに震えだした。
そのゴウセルは、中性的な顔をしていて、マゼンタ色の髪の毛を持ったゴウセルではなく、
あのゴウセルの面影などないに等しいほどの全くの別人であった。
ゴ「……私がゴウセルだ」
9人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪夢(プロフ) - エリナさん» はいありがとうございます (2018年10月19日 19時) (レス) id: 213107aa8a (このIDを非表示/違反報告)
エリナ(プロフ) - わかった消します (2018年10月19日 19時) (レス) id: c6c0156c67 (このIDを非表示/違反報告)
エリナ(プロフ) - 雪夢さん» 凄いなぁ… (2018年10月15日 20時) (レス) id: c6c0156c67 (このIDを非表示/違反報告)
雪夢(プロフ) - エリナさん» とりあえず気合で() (2018年10月15日 20時) (レス) id: 213107aa8a (このIDを非表示/違反報告)
エリナ(プロフ) - 先生質問です!どうやったらそんなに早く更新出来るんですか? (2018年10月15日 19時) (レス) id: c6c0156c67 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪夢 | 作成日時:2018年9月25日 21時