小さな救世主

じゅういち ページ11

重岡 side


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重 「 神ちゃん、ありがと。 」








ようやく落ち着いて眠り込んだ淳太くんの頭をそっと撫であげて 俺は神ちゃんに頭を下げた。









神 「 “ ええってええって！！淳太くんしばらく落ち着いとったのにな…” 」









少し時間はかかるけど毎回一生懸命タブレットに文字を書いている姿を見ているのが

なんだかんだ好きだったりする。









神ちゃんは 昔色々あってそのせいで声を出すことができない。

喉はいたって正常やけど
神ちゃん自身がどこかで声を出すことを拒んどるって、どっかの医者が言っとったな。









ほんで、ベッドで眠り込んでいるのはこの家の最年長 の淳太くん。









淳太くん症状が出んかったら全然普通の人やねんけど……

淳太くんはいわゆる二重人格ってやつらしい。









神「 “ そんなことより、しげ平気なん？” 」








重「 ん？なにが…？」






神「 “ 新しいカウンセラーの人女性らしいで。” 」







重「 そっ…か……。」








もしかしたら、女の人やないかもってどこかで思っとったけど
やっぱり無理やったか。







俺も普段はテンションが高いくらいでそこまで変なやつとちゃうけど

女性がどうしても苦手やねん。

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