ハロー・マイラヴァーズ5 ページ13
「こんにちわ♫」
ゲンはいつもの軽い調子でAに挨拶した。
「どうも」
Aの記憶は順調に戻ってきていたが、肝心の過去の自分の思い出や友達はまだ思い出せてはいない。
「何の用だ、ゲン」
Aの隣にはちょうど千空が居た。
ここ最近Aと千空はだいたいいつもセットでいる。
「今ここで言っていいのか悩ましいけど」
「なんだ、言えよ」
ゲンは目を細めた。
「千空ちゃん僕たちに嘘ついてるでしょ」
「…。」
Aが来てからというものの、千空のAへの献身は凄まじいものだった。元から女性には優しい千空だったが、Aへに対するソレは確実に質が違っていた。
「Aちゃんの記憶を引き出す人物に大樹くんや杠ちゃん、僕の名前を挙げたみたいだけど、それウソでしょ？」
「…。」
「過去のAちゃんがどんな人物だったのかおおかた想像がついちゃったんだよね」
ゲンは悪い顔をしている。
「そこで千空ちゃんに教えてあげようかな、と思って」
無言で固まる千空に「ほらぁ僕ってメンタリストじゃなーい？」と、ゲンは調子に乗っていた。
「オンナノコはね、1に褒める、2に褒める 3、4黙って5でオトすだよ♫」
「あ”？」
今までにないぐらい千空さんの顔は怖かったです。
ーーーーハロー・マイラヴァーズ
「マジやべー忙しすぎだろ」
「もうちょっと人手欲しいよねぇぇ」
お昼時
クロムと銀狼は焼き魚を頬張りながら愚痴をこぼす。
「んで、なんだアレ」
視線の先には布で口をガッチリガードされて麻紐でぐるぐる巻きにされているゲンの姿があった。
「ゲンじゃね」
「いや、そうじゃなくて、なんでぐるぐる？！とか色々あるだろ？！」
銀狼は慌ててツッコんだが、クロムは動じなかった。
「どーせ千空に余計なこと言ったんだろ、さっ仕事仕事！」
「なんか、科学使いってドライだよなぁ…」
銀狼はやれやれと肩を落とした。
「千空さん、待ってください！」
ゲンをぐるぐる巻きにしたあと、千空はひとりで森の方へ歩いて行こうとしていた。
「さっきあのゲンって人の話なんですけど」
「アレは気にするな」
「私、千空さんと過去に何かあったんでしょうか」
「…。」
また千空は黙ってしまった。
やっぱり答えてくれないのか…
Aは俯いた。
「自分で思い出せよ」
「俺は待つ」
「え？」
Aが顔を上げた頃にはもう千空の姿はなかった。
ーーー
まだ終わらない…すみません
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たいやき(プロフ) - 小麦粉さん» ありがとうございます！何か思いついたらまた更新できるようにします！ (2019年12月16日 3時) (
レス) id: 19c5eaa8c0 (このIDを非表示/違反報告)
小麦粉(プロフ) - はしまして！全作品読ませてもらいました！凄い好みで読めて嬉しかったです。続きを待ってます！ (2019年12月15日 8時) (レス) id: 738efae2c3 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき(プロフ) - いちかさん» こちらこそリクエストありがとうございました！感想も嬉しいです！^_^ (2019年11月29日 6時) (レス) id: 19c5eaa8c0 (このIDを非表示/違反報告)
いちか(プロフ) - たいやきさん» こんにちは。hとχの続き、読ませて頂きました！こんなに早く上げて頂けるとは…本当にありがとうございました！千空が自分をヒョロガリと称するの可愛いかったです笑 (2019年11月26日 14時) (レス) id: 1198a4bf74 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき(プロフ) - いちかさん» ありがとうございます。私も学生時代に想いを馳せたつもりです！笑 リクエストありがとうございます。後ほど書いてみたいと思います！ (2019年11月19日 20時) (レス) id: 19c5eaa8c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たいやき | 作成日時：2019年10月24日 11時
