159.怪しい男?ーるあsideー ページ9
.
気づけば出ていたその言葉。
でも彼の顔は曇った表情。
いきなりそんなの言われたって
そうなるのはわかってる。
「お話してくれるだけでもいいんで!」
「お話?」
「はい!ただ私の話し相手に
なってくれるだけでいいので!」
「うーん、いいよ」
小さなことで良い。
一つ一つ、コツコツと
貴方に近づけるのなら。
「お名前、佐野くんって
呼んで良いですか?」
「マイキーで良いよ。」
「マイキー君。
この前私のことを
助けてくれましたよね?
ありがとうございました。
本当に嬉しかったです。」
「え、お前、あの時の_______ 」
「おーーい!!マイキー!!
戻ったんなら早く稽古参加しろ〜?」
「あ、ごめん、兄貴が呼んでるから
行かなきゃ。」
「あ、うん、またお話しようね。
マイキー君。」
そうやって私とマイキー君は
少しずつ話せるような関係になっていった。
その後期間が空いたけど、
高校生になってもマイキー君に
まだ会えるような関係でいられてたのに。
邪魔者、Aという女。
アイツさえいなければ、
私はマイキーと_________
さっき、私はしっかり振られた。
泣くしかない。
この恋をどう諦めたら
いいのかわからない。
「私…死にたい…。」
「_____君。死にたいなんて
言ったらダメだよ。」
「え…。」
顔を上げるとそこには
顔の整った男の人が居た。
「そんなことで死にたいとか
勿体無いよ。」
いきなりなんなの、この人。
通りかかっただけで
何も知らないくせに。
「いいんです。
貴方には関係ないでしょう?」
「はじめまして。
僕、君と手を組みたいんだ。」
「何を言って_____ 」
「僕もアイツが憎いんだ。」
そう言って顔の整った男の人は
スマホの画面を私に見せてきた。
そこに写っていたのは
バイクに跨ったマイキーの写真だった。
「あ、あなた、何者なの…?」
「僕に協力してくれるなら
教えてあげるよ。」
そう言って彼は私の手を取って
しゃがんだ私をそのまま抱きしめてこう言った。
「僕の力になってくれないか?」
初めて会った人なのに
淋しい心を埋めてくれるような
優しい声に優しい抱擁。
女は自分が弱っている時に
助けてくれる男に惚れやすいって
どこかで聞いたことあるな。
もう……どうにでもなれ。
「わかった。協力する。」
「ありがとう…。」
160.復讐の決意ーるあsideー→←158.雨の告白ーるあsideー
119人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2022年4月17日 15時