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155.頼って欲しい ページ5

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「だから、Aは俺のこと
 存分にこき使えよ?
 ってか、こき使って欲しいんだ〜」


『マイキー君、優しいね。』


「彼女なんだから当たり前だろ?!」


『いや、エマさんに優しいねって』


「そうか?」


『うん、家族を大切にしてる人、
 私好きだな。』


「そ、そうか…?
 そう言ってくれるなら
 なんか嬉しいな。」









_____私の両親は共働きで
日本ではなく海外で働いている。



[A: 5歳]

『お母さん!お父さん!
 なんで私を置いていくの!?』


「ごめんね、A。
 必ずあとで会えるからね、
 それまでいい子にしてるんだよ?」


『お父さん、あとでっていつ!?』


「年越しの時には帰ってくるから、
 それまでおばあちゃんのところで
 いい子にしてるんだよ?」


『わかった…。』






私の幼い頃から両親はアメリカで
仕事をしていて、帰って来ても
年末年始ぐらい。
来れない年もある。

中学まではおばあちゃんと一緒に
住んでたけど、
高校になっておばあちゃんにも
迷惑かけられないと思って
一人暮らしを始めた。


おばあちゃんは
まだ居て良いって言ってくれたけど
私は一人で生きていけるように
なりたくて、それを断った。



正直お母さんとお父さんは
私のことを大事に考えているのか
よくわからない。


「Aを大事に思ってるから
 海外で仕事してるのよ」



お母さんはたまにそう言うこともあった。


私のことを大事に、
一番に考えてくれるのなら
家族みんなで一緒に住みたかった。
それが私の一番の幸せだから…







「A〜??
 ぼーっとしてどうした?
 考え事か??」


『あ、ごめん!大丈夫!!』




兄弟が居たらまた違ったのかもしれない。

マイキー君みたいなお兄ちゃんが居れば
寂しくなかったのかな…。




「俺が側に居るからな。」


『へ…?』


「寂しい時、辛い時、
 なんでも俺に話せ。」




私の考えていることがわかったの…?!



「俺が解決できるかわかんねぇけど、
 話聞くぐらいはできるから。
 他の男からもしなんかされたら
 すぐぶっ飛ばしに行くから。
 いや、ぶっ飛ばすだけじゃ
 絶ッテェ許さねぇ。
 俺のAに指一本でも触れたら
 殺しにいく…」


『え!?怖い!やめてよ!?』


「とりあえず、なんでも話せよ?」


『うん!ありがとう』




強いだけじゃない、頼り甲斐もあって
なんか意外と大人な雰囲気で
きゅんとしちゃった。

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作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2022年4月17日 15時

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