163.佐野side9-3 寝惚け ページ13
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そう、Aを
危険なことに巻き込みたくはない。
でももうすでに狙われてるんだ、
今回だって。
それならいっそ、ずっと俺の側に…。
『わ、私もダチ辞めたくは無かったけど…
その前にちょっと…
腕離してくれない……?』
ちょっと嬉しかった。
「やだ。」
『え、ちょっ、やだって言われても』
Aが少し焦ってるのが
可愛くてもっとギュッとしたくなって
ついつい力を強めたら、
『ちょっと…痛いんだけど…?』
「あ、ごめん…。」
やりすぎた。
『ねぇ、マイキー君。
じゃあなんで急にダチ
辞めようなんて言ったの?
なんで…私を助けてくれたの…』
なんでって、そりゃ
Aのことが好きだから
当たり前だろって、
素直に言えたらな…。
振り返ったAは
瞳を潤ませて俺を見つめる。
そんな瞳で見んなよ…
我慢できなくなるじゃねぇかよ…。
そしてつい、体が動いてしまった。
「俺…さ…。
_____俺、Aのこと」
言いたかった。
でも、Aは俺のこと
男として見てくれて無かったら、
友達としてしか見てないのなら
告白したら友達でも
居られなくなっちまうのか?
それは嫌だ________
「……っ、やっぱりさ、
ダチじゃねぇと俺ら
しっくりこねぇなって!」
仕方ないけど笑うしかねぇ…。
けどダチじゃなくて
俺はAと____
「もう一回俺のダチ、なってくんない?」
俺はAを近くで守る、
それができればもう十分だ。
でもAは何も言わずに
少し困った顔をした。
「ダメ…か…?」
『あ、いや、そうじゃ、なくて
あの、ちょっと、えっと、』
すごく顔を真っ赤にして話すA。
『この状況じゃ、
うまく話せないから…。』
「えっ?」
あ、俺Aの上に跨ってた…
って何してんだ俺は!!!!!
今やっと頭が冴えて、
羞恥心、復活。
「あっ、ごめん!つい…。」
俺、寝ぼけてる時の行動で
よくみんなに怒られるからな…。
気をつけなきゃ…。
「京極になんかされたのか?
他に怪我とか無いか?」
『スタンガンで眠らされて
それから気づいたら車の中だったの。
車の中に行くまで何されたか
わからないけど多分大丈夫だと思う。』
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作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2022年4月17日 15時