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161.佐野side9-1 一時休戦 ページ11

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_____カジノまでバブを飛ばす。





ケンチン、無事だろうな…?
自分のこと犠牲にするなんて
ほんとケンチンらしいぜ。




カジノの前で誰か倒れているのが見えた。




「あれってまさか…。」



急いでバブを降りて駆け寄る。



「ケンチン!?
 おい!!ケンチン!!
 何があったんだよ!!」


「あ、すまん…。マイキー。
 今日のところは
 決着つけらんなかった。」


「それは良いんだ。怪我したのか?」


「ちょっとな…。」


「立てるか?」


「おう、さっき頭打っちまったから
 目眩すっけど、大丈夫だ。」


「それ大丈夫なの?
 病院行こうぜ、頭はやばくねぇか?」


「平気だろ。肩は借りるぜ。」


「いいけど、
 ケンチンバイク乗れる?」


「あー、そうだった。
 いいや、明日取り行くわ。
 後ろ乗せてくれ。」


「明日学校いけんのか?」


「いけんじゃね?寝たら治るだろ」


「それならいいけど…」


.
.
.




「おう、じゃあまた連絡する」


「なんかあったらすぐ言えよ!」





ケンチンを送ったあと
俺も家に戻った。


玄関を開けると廊下を
歩いていたシンイチローと目が合う。




「あれ、万次郎遅かったな、
 喧嘩か?物騒だなぁ」


「あ?シンイチローも
 そんな時代あっただろ、
 兄貴の背中を見て育った
 結果がこれなんだよ。」


「はっはっ、そうか。
 そりゃ誇らしいぜ。」


「ねぇ、シンイチロー。
 マルファスって知ってる?」


「マルファス?どんな字書くんだ?」



そこら辺にあった紙に書いてみせた。


「あー!思い出した!
 2年前くらいから作られた
 九州の暴力団グループだろ?
 元はクランプスって名前で
 2代目クランプスがその、
 マルファスだ。」


「え、なんで名前変えたんだ?」


「そんなの俺も知らねぇ、
 気に入らなかったんじゃね?
 内部抗争も酷かったらしくて
 そういうのも関係してんじゃね?」


「治安悪いなその族。」


「お前が言うかよ。
 まぁ、気をつけろよ」




じゃあ、と言ってシンイチローは
自分の部屋に帰っていった。




「俺も戻るか…」





ガチャっ______



「あっ。」



視界に入ってきたのは薄暗い部屋の中、
俺のベッドの上でスヤスヤと眠るA。



そういえばAを
エマに預けてたんだった。




待てよ、俺どこで寝る?
ソファで寝るか…?でも寒いし…。
いいや、こうなったらもう
一緒に寝ちゃえ…!

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作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2022年4月17日 15時

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