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49.佐野side3-9 三ツ谷の情報 ページ49

「でもAちゃんって
 どんな格好してんの?」


「うーん、服は多分
 制服着てんじゃねぇかな、
 それかバイト着を
 そのまま着て帰ってるとか?」


「あ、さっきスーパーで
 制服着た子なら見たぜ。」


「え、でも制服っていっぱいあんじゃん」


「エマちゃんと同じとこだったっけ?
 そこの制服だったぞ?」


「まじか!?髪型とかは?」


「うーん、髪は一つにまとめてて、
 下でだんごにしてたっけ。」


「え、それAかも!!
 他には他には!?顔の特徴とかは?」


「えー、そんな俺も見てねぇけど…
 あ、左目の涙袋の下にホクロがあった。」



「お前結構見てんじゃねぇかよ、
 多分それAだ!」



「ちょっと可愛くて…。」


「は!!待て、俺のAだし!!」


「は!マイキー、Aちゃんと
 付き合ってんの?!」


「あ、いや、そういうんじゃねぇけど!!」


「じゃあなんだよ今の発言は〜」


「だ、ダチなの!俺のダチ!!」


「はは、わかったわかった」


「でも、そしたらもう家に帰ったかな?」


「そうなんじゃね?」


「無事に帰れてたら良いけど…」






最近カラスの奴らもいて、
ちょっと危ないし…。

本当に大丈夫か…
誘拐とかされてねぇよな…






「心配なのか?」


「ん?」


「いや、さっきからお前、
 上の空だから。」


「え、うん…そりゃだって…」


「こんな遅い時間まで
 商店街の中探して…優しいじゃん。
 やっぱりお前、Aちゃんに
 夢中なんだな!」





三ツ谷が優しく笑ってそう言った。
ちょっと小っ恥ずかしくなって否定する。



「ち、ちげーし!!
 女が夜に一人は普通に危ねぇし…。」





Aに何かあったら、俺________







「じゃあ、俺行くな!」


「おう!ありがとう、三ツ谷!」




三ツ谷はバイクを噴かせながら
帰って行った。






「よし、俺も帰るか…」


「ねぇ、待って」


「は。下野まだいたの?」


「マイキー、好きな子できたの?」


「あ?別にお前に関係ねーだろ。」


「ある、好きな子って
 Aちゃんなの…?」
 

「だったらなんだよ。
 ってか、聞いてたの?話」


「そうなんだぁ」






それ以上、
下野は何も言わずに帰って行った。



なんなんだアイツ。






それからというもの、
俺はAが無事に家にちゃんと
帰れたのか気になって
その日の夜はよく眠れなかった。

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作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2021年9月1日 23時

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