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35.私の女子力 ページ35

「あ!!それと今日はA、
 たい焼き屋に居る?」




マイキー君が振り返って言う。





『あ、うん!今日は居るよ!!』


「わかった!!
 そしたら店まで送ってやっから、
 学校で待ってろ!今回は逃げんなよ〜」






手をひらひらさせてマイキー君は
バイクに乗って学校へ戻っていった。







「マイキー君の電話番号
 ゲットしちゃったね、私たち♡」


『本当だよ、
 暴走族の総長の電話番号だよ…
 かけづらすぎるでしょ〜』


「でもAちゃんに
 何かあったら飛んできて
 くれるらしいじゃん?」


『それに関しては心強いけどさ…』







これからマイキー君と連絡が
簡単に取れるようになってしまった…。


嬉しいけど、ちょっと緊張というか
何というか…。









放課後。


「Aちゃん、マイキー君に
 迎えに来てもらうんだったよね!
 私、今日は先に帰っとくね!
 実は私も場地くんと
 待ち合わせしてるの〜♡」


『え!場地くんって
 ここら辺の学校なの??』


「マイキー君と同じではないみたい
 だけどここから駅で二つ三つぐらいの
 近さなんだって!」


『へぇ!!それなら
 これから放課後デート
 たくさんできそうじゃん!!』


「やだ♡
 放課後デートなんて響きが良すぎる〜」



えへへって言いながら頬をピンクに染める
あずちゃんが可愛い。

場地くん、
やっぱり出会った時から
こんな美貌の持ち主のあずちゃんのこと
好きになってもおかしくないよ。




「じゃあAちゃん、
 また明日ね!」


『うん!また明日!!』





私は少し胸を躍らせながら
マイキー君から連絡が来るのを
教室で待っていた。








10分くらいすればクラスのほとんどが
教室から出て行って私一人になった。



すると隣のクラスであろう、
一人の女の子が
私の居る教室を少し覗いてきた。





「あ、あの…」



『え…?』






話しかけてきたのは
少し大人しそうな雰囲気が漂う
ミディアムボブの女の子。





「裁縫の課題をしててね、
 友達が怪我しちゃって…
 絆創膏とかって持ってる…??」


『あ!持ってるよ!!』


「え!本当!?
 貰ってもいい?!」


『もちろん!』






はい、来ました、私の女子力。


私は鞄がデカいとよく言われるけど
その中には、ティッシュや絆創膏、
なんとお弁当を忘れた時の為の
割り箸なんかまで、
あらゆる女子が必要とする備品を
持ち合わせているのだ。

36.推し同志→←34.マイキー君って、優しいね



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作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2021年9月1日 23時

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